2025年1月17日
#940 垣永 真之介 『チームを信じる』
先週の試合で引き分けながら、そして途中出場ながら、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた垣永選手。なかなかチームが勝てない中、大切なことは何か?ベテランの思うところを聞きました。(取材日:2025年1月中旬)
◆勝たないと意味がない
――第4節クボタ戦の引き分けはどうでしたか?
残念でしたけれど、結果は変えられません。
――後半途中からの出場で、垣永選手が出場したらチームの雰囲気が変わったように感じましたが
自分としてはあまり感じなかったです。みんな勝ちたいという気持ちがあったと思います。
――ゲインもしていましたし、トライに繋がるパスもありました。自分としてはどちらが良かったですか?
あまりプレーがどうということは気にしていなくて、やっぱり勝たないと意味がないですね。引き分けじゃ意味がないですね。あのようなゲームを勝ち切らないと、今シーズンは厳しいシーズンになってしまうと思います。
――惜しい試合が続いていますけれど、もう一歩で勝てない要因は何だと思いますか?
ひとつひとつのプレーの精度だったり、簡単にトライを取られたり、そこの詰め。抽象的になってしまいますが、そこをどう危機感持って動いてやれるか、そこをもう一個詰めないといけないと思います。
――あの試合から少し時間が経ちましたが、そこの詰めは出来ていますか?
チームの中でそういう話が出ていますし、そこはみんな大事だと再認識していると思います。
――改善するには時間がかかりますか?
時間がかかる時もあればかからない時もあると思います。
◆1試合1試合を噛み締めながら
――自分自身のプレーとしては、良いプレーが出来ていますか?
別にそんなことはなくて、僕も大事なところでノックオンしましたし、まだ出場が2試合ですからね。
――調子はどうですか?
調子は良いですよ。体重を落として身体が軽いですし、それでパワーが無くなったわけではないので、調子は良いです。
――どのくらい体重を落としたんですか?
6~7kgくらいです。昨シーズンよりもそのくらい落とした状態でゲームに臨めるようにしています。
――動きは楽ですか?
ぜんぜん違いますね。軽いです。
――速いということですか?
速いかどうかは知らないですけれど(笑)、軽いです。
――その分、体力が持つということですよね
GPSの数値、スタッツも悪くないですし、良いんじゃないですかね。
――先発で出たいという思いもありますか?
もちろんありますけれど、その時に与えられた使命を全うするだけです。1試合1試合を噛み締めながらやっていければと思っています。
◆そういう男、カッコいいな
――第4節クボタ戦は同期の中村亮土選手の100キャップの試合でしたね
いやー嬉しいですよね。彼自身、本当に苦労していて、いろいろな姿を見てきましたし、本当に素晴らしいサクセスストーリーを持っているので、尊敬しています。
――今の姿はどう見えますか?
自分が出来ること、やれること、自分が何を期待されているかをとてもよく理解していて、それを遂行するだけ。そういう男なので、それもカッコいいなと思いますね。
――垣永選手も次の試合が100キャップ目となりますね
特別な感情が無いわけではないですが、思い返せばいろいろあったなと思いますね。とりあえず勝ちたいなと思います。
――同期の中村選手とほぼ同じタイミングで100キャップというのが良いですね
そうですね。一緒にして欲しかったですね(笑)。それはチームのコンペティションなので、仕方ないですけれど、一緒に100キャップになったからといって、何があるわけではないですからね(笑)。それぞれのサクセスストーリーを歩んでいくという感じです。
◆やり切る回数を多くしていく
――次の試合に向けてはどうですか?
もう僕らのラグビーをやるだけです。それが結果に繋がると思いますし、ひとつひとつサンゴリアスのラグビーを重ねて、その先に勝利があると思います。
――僕らのラグビーという部分に迷いはありませんか?
無いと思います。やることはシンプルで、やり切れている部分もありますし、やり切れない部分もあるから、結果が出ていないと思います。本当にやり切るだけで、やり切る回数を多くしていくことだと思います。
――勝つ自信は?
勝てるという自信とかは分からないですけれど、ひとつずつ積み重ねていくだけです。
――こういう状況の時に、チームの中では何がいちばん大事になるんですか?
チームを信じることです。それぞれがやっていることを信じ切ることです。どこが悪いとかここが悪いとか、そういうことに向き始めると、チームは崩壊していくと思います。今やっていること、みんなのことを信じて、ひとつひとつ突き進むだけです。
――今のチームはその状況に進んでいますか?
そうですね。そういうチームだと思うので、そこはブレずにやっていきたいと思います。
――試合中にはいちばん声が出ていますね
それはみんなが求めれば出します。みんなが求めてくれればやります(笑)。いらないと言われればやらないです。
――今は求められているんですね
それを求められているということですね。
(インタビュー&構成:針谷和昌)
[写真:長尾亜紀]