SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2021年11月26日

#773 飯野 晃司 『あとはやるしかない』

ぶれない安定感が常に伝わってくる飯野晃司選手。コミュニケーションを意識し、元気にグラウンドを走り回る姿は、頼り甲斐あるリーダーへの進化を予感させてくれます。(取材日:2021年11月中旬)

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◆ちょうど良いバランスを見つける

――選手として順調に成長してきているのではないかと思いますが、自分自身の手応えは?

どうですかね。若手の頃と比べると、落ち着いて周りを見られるようになったとは思います。5年目にもなるので、色々な経験をさせてもらっていますし、その経験によってだと思いますね。

――元々そんなに浮き沈みがあるタイプではないですよね

気持ち的にもそうですし、プレー的にもあまりムラは無くなったかなと思います。

――その中での課題は何ですか?

いま僕の中では、ポジション的にロックやフランカーをやっていて、フランカーであれば今の体重のままで大丈夫だと思いますが、ロックだと軽いので、そのところでS&C(ストレングス&コンディショニング)含め、食事面などでも何が出来るかを考えながらやり始めています。やっぱり体重が増えると動きにくくはなるので、そこでのちょうど良いバランスを見つけられるようにやっています。

――対峙する相手が外国人選手が多いと思うので、身体を大きくすることは必須になりますか?

日本代表含め、サンゴリアスでもロックというポジションの選手を見ると、みんな110kgくらいはあるので、それくらいの体重を目指しています。

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◆サンゴリアスでレギュラーを取る

――2023年に開催されるラグビーワールドカップは目指していますか?

もちろん日本代表にはサンゴリアスからもたくさんの選手が選ばれているので、呼ばれるのであれば行きたいと思っていますが、まずはしっかりとサンゴリアスでレギュラーを取れるように、と今は思っています。

――まだレギュラーを取ったという感じはしませんか?

まだですね。やっぱり昨シーズンの準決勝、決勝はグラウンドに立てませんでしたし、そういう場面で安心して任せてもらえるような選手にならなければいけないと思っています。

――その他に課題はありますか?

5年目になりますし、僕の強みはみんなとコミュニケーションを取っていくことだと思っています。ルーキー含め色々な選手が加わったので、そことはしっかりとコミュニケーションを取っていこうと思っています。その中で、自分の強みはどこなのか、今後改善しなければいけないところはどこなのか、というところをしっかりと明確にしてやっていきたいと思います。

――海外から色々な選手も加わり、ルーキーも即戦力だったり、全体的にレベルが上がっていますよね

最近のルーキーのレベルは素晴らしいと思います。

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◆昨シーズンいちばんレベルアップした

――自分が目指している理想像に向かって、いまはどの辺に来ていると思いますか?

日本代表にもなっていませんし、レギュラーに定着もしていないので、まだまだです。

――その中で、いま感じている面白いと思うところはどこですか?

昨シーズンくらいから自分が思っている通りに動けるようになってきたので、そこは成長できた部分かなと思います。具体的にどうこうというわけではないんですが、自分の中での感触としてあるので、今シーズンも同じように成長していきたいと思っています。

――思っているように動けるとは、例えばどんなことですか?

具体的には難しいですけど、こうしなければいけない場面でちゃんとそう出来ているというところです。相手を止めるべき場面でしっかりと止められていたり、ボールキャリーの場面でのあと一歩が出られていたり、ラインアウトでしっかりとコミュニケーションが取れていたり、というところですかね。もちろん、まだまだの部分はありますが、今までと比べたら、昨シーズンがいちばんレベルアップしたシーズンだったと思います。

――では、今シーズンはそのレベルアップした部分を存分に発揮するシーズンですね

そうですね。まあ、毎シーズン全力でやっているんですけどね(笑)。今シーズンもしっかりと狙っていきたいと思います。

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◆柔軟性を高める

――過去のシーズンを振り返ってみると、階段を上っているような感じで成長しているんですか?

もちろんそうですが、昨シーズンは大きな怪我をしなかったことが良かったと思います。それによって1年を通して、ずっとトレーニングが出来たことが大きかったですね。それが自信や手応えにもなっています。

――怪我をしないために、いちばん何に気をつけたんですか?

どこと言うわけではないですが、身体の柔軟性を高めることを意識して取り組んできたという感じですね。それが別のところで活きてきたりしています。
先日、練習中にグラウンドで滑ったことがあったんです。その姿を映像で見たら、メディカルとしたら「絶対に膝を怪我した」と思うような転び方だったそうですが、それでも怪我はしなかったので、そういうところでも活きているのかなと思います。

――状態としてはすごく良い状態になってきているんですね

僕の今のコンディションとしては、そこのレベルがそんなに高くはないかもしれませんが、良い感じにきていると思います。

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◆次の日は大丈夫

――心の部分について、自分では強い方だと思いますか?

どうなんですかね(笑)。強い方なんじゃないですかね。浮き沈みがあまりなくて、その日に沈んだとしても、次の日は大丈夫だと思うタイプですね。

――そのルーツは何だと思いますか?

いやー、元からこんな感じですね(笑)。良いように言えばポジティブですし、楽観的とも言いますよね。その部分での苦労はしていないかもしれないですね。

――ご家族も同じような感じですか?

母親とかは同じような感じだと思います。その部分での不安などはないので、あとはやるしかないという感じで、それで結果を出せればと思っています。

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◆元気よく走り回る

――かなり待ち遠しいシーズンですか?

今シーズンはいつもよりチームの始動が早かったので、ずっと積み重ねてきたというか、いつもよりやってきたという感触があります。やっと練習試合も始まりますし、そこはとても楽しみです。

――いつもよりもシーズンが長いですよね

公式戦が5月末まで続きますし、リーグ戦だけで16試合になるので、そこはチーム一丸となって、一喜一憂せずにやっていかなければいけないと思っています。

――今のチームの状態はどうですか?

悪くはないんじゃないかなと思いますね。しっかりとコミュニケーションが取れていますし、みんなでキツイことが出来ていると思うので、サンゴリアスというカルチャーがしっかりと出来てきていて、そこは問題ないんじゃないかなと思います。

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――やはりみんなが共通して昨シーズンの悔しさを持っているんですか?

もちろんです。昨シーズンの結果は、1人1人の何かが足りなくて、決勝で負けてしまったので、そこで勝つべくやっています。

――今シーズンの自分の注目ポイントはどこですか?

試合に出たら元気よく走り回っていると思います。それで僕自身もそうですし、チーム全体の活力になれればと思っているので、そこを見ていただければと思います。

――動き回っている姿と、笑顔が活力になっているんじゃないですか?

良いプレーをした時には喜びたいタイプなので、それでそういう印象を与えているのかもしれないですね。

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(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)
[写真:長尾亜紀]

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