2013年7月10日
#337 阪本 圭輔 『どれだけミスの少ないプレーヤーになれるか』
新人インタビューシリーズの今年の新人5人のうち、3人の選手が「日本代表を目指したい」と語っていますが、阪本圭輔選手もそのうちの1人。真面目で目標が大きいところが今年の新人選手に共通する特徴であり、走ることが好きな選手も多いことが分かります。早くも体が大きくなってきたという阪本選手に目指すラグビーについて聞きました。
◆体が少し大きくなった
—— サンゴリアスでのデビュー戦が、ウイダージャパンセブンズでしたが、どうでしたか?
15人制でも7人制でも「サントリーのラグビーを出そう」と皆で話していたので、7人制でしたがサントリーのラグビーを意識してプレーしました。ボールキープやアグレッシブにプレーする、1対1で勝つということをしっかりと意識して、チームのスタイルを心掛けていました。
—— サンゴリアスのスタイルには慣れましたか?
大学生とは集中力が違うと感じます。練習時間は短いんですが、その中での精度が高くて、今はまだ必死について行っているという感じです。徐々に慣れては来ています。
—— 課題は何ですか?
社会人のコンタクトに負けない体作りと、フィットネス、スピードです。食事にも気を付けているので、自分ではあまり分からないんですが、周りからは「体が少し大きくなった」と言ってもらって、少しずつ実感しています。
スピードについては、すぐには成果が出ないと思いますが、トレーニングを続けていくことで成果が出ると思っています。前に仕掛けながら、パスで味方を活かすプレーが得意なので、そういうプレーを更に伸ばしていきたいと思います。
◆幼なじみと対戦したい
—— 出身は?
大阪です。
—— ラグビーはいつ始めましたか?
小学3年生の時です。岬ラグビースクールというスクールでラグビーを始めました。
—— ラグビーを始めたきっかけは?
NECにいる茂野(海人)が幼なじみで、一緒にラグビーを始めて、高校までずっと一緒にラグビーをしていました。大学は別で、僕が東海大学、茂野は大東文化大学に進んで、4年生の時には2人ともキャプテンをやりました。そういう幼なじみが同じトップリーグのチームにいるので、良い刺激にもなりますし、お互いに切磋琢磨して、試合で対戦してみたいですね。
茂野がいたから、ここまでラグビーを続けてこれたと思います。中学に入った時に、ラグビーを続けるか迷った時がありましたが、茂野が「やる」と言っていたので、僕も続けました。
◆盗めるところを盗んで
—— ラグビーを始めた時は、どんな印象でしたか?
あまり覚えていないんですが、試合の日を楽しみにしていたことを覚えています。人数が少ないスクールだったので、他のスクールと合同練習が多かったですね。
—— 走るのが好きだったんですか?
足は遅かったんですが、走るのは好きでしたね。
—— ラグビーが面白いと感じたのはいつ頃ですか?
中学までは人数が少ない中でやっていましたが、高校からは人数も多くて、1つのチームとして強くなっていることを実感すると面白く感じましたね。中学までは人数が少なくて、チームプレーというよりは個人プレーでラグビーをしていたので、チームプレーが出来るようになったことも面白く感じました。
—— ポジションはどこでしたか?
スタンドオフでプレーすることが多かったです。高校も大学も、基本的にはスタンドオフで、たまにセンターをやっていました。
—— スタンドオフのコツは何ですか?
基本的なスキルは昔から大事にしていたんですが、サントリーに入ったらレベルが違いました。これからも基本のスキルは大事にしていきたいんですが、まずはサントリーのラグビーに慣れていくことが大事だと思います。
—— 他のスタンドオフの選手から教えてもらったりしているんですか?
素晴らしい選手が大勢いるので、盗めるところを盗んで、成長していきたいと思います。
—— 大学時代、思い出に残っていることは何ですか?
4年生でキャプテンをやったことも思い出に残っていますが、1年生の時の大学選手権決勝で、帝京大学に1点差で負けた試合(13対14)は印象に残っています。
◆真面目、人見知り
—— キャプテンとしてはどういうことを心掛けていたんですか?
ラグビーだけではなくて、生活面でも、周りから信頼されるような行動を心掛けていました。それを周りの人が感じてくれていたら嬉しいですね。
—— 自身の性格は、どんな性格だと思いますか?
真面目だとは思います。あと、人見知りなので、初めて会った人には受け身になってしまって、あまり話せないですね。慣れたらワイワイ話をするんですが(笑)。チームの中で、周りが良い人ばかりで、僕のことを引き出してくれて、すぐに仲良くなりました。
—— 今シーズンの目標は?
サントリーのジャージを着て、試合に出たいです。ファンダメンタルスキルを高めて、どれだけミスの少ないプレーヤーになれるかが、出場に繋がると思います。
—— 中長期的な目標はありますか?
日本代表になりたいです。
—— ファンの人に見て欲しいポイントは?
自らゲインラインを切っていけるようなプレーをしていきたいので、そういうプレーを見て欲しいのと、あとはゲームメイクを見てくれると嬉しいです。
(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)
[写真:長尾亜紀]