2013年3月13日
#320 特別編 日本選手権決勝ノンメンバー・インタビュー 『来シーズンは決勝戦のグラウンドに立つ』
「良い選手が5~6人いたら日本選手権で1回はまぐれで勝つことができます。2回勝つには、良い選手が22人とみんなの責任感が必要で、3回目は選手、スタッフの全員がチームのために何をするかを追求する、本当に良いチーム、良いクラブにならないと勝てません」。大久保監督が『ファン感謝デー』で語った言葉です。日本選手権決勝戦前日、ノンメンバーはメンバーのためにクラブハウスの風呂掃除を自発的に行い、またウエイトトレーニングでは11人のノンメンバーがシーズンの自己最高記録を達成しました。チーム一丸を体現するノンメンバーたちに、今シーズンを振り返り、来シーズンに向けての豊富を語ってもらいました。
【野村 直矢 選手】
日本選手権決勝戦、今回はグラウンドに立って優勝の瞬間を味わえませんでしたが、僕の仕事は試合に出るメンバーが試合当日を迎えてのウォーミングアップまで、ずっと一緒に良い準備をすることだったので、それがで出来て、良い結果が出て、良かったと思っています。来年の課題は、今シーズンの出場7試合を、上回る試合に出ることです。
【大島 佐利 選手】
日本選手権の決勝戦では最初の試合の入(はい)りの20分間、出ていたメンバーが頑張ってくれて、凄く良かったと思います。そして若手の大志(村田)、ニシ(西川)がトライしたことが、僕としては凄く嬉しかったですね。
僕自身があのグラウンドに立ちたいという気持ちはありましたが、ニシや大志が頑張ってくれたのは、すごく励みになりました。僕個人としては、最後にこういう形で終えることが出来たのは嬉しいです。でもちょっと悔しさも残るシーズンなので、来年はあの場に立てるように、頑張りたいと思います。
【芦田 一顕 選手】
僕自身、大学で日本一を経験したことがなかったので、素直に嬉しい気持ちと、来シーズンは「しっかりあの場所に自分が立っていたい」という気持ちがあります。なので、これからもっと頑張っていきます。自分の強みをしっかり見つけて、それを向上させるということが課題だと思っています。
【仲宗根 健太 選手】
2冠獲得を達成し、1年間ハードワークしてきたことが形になって、「ハードワークしてきて本当に良かった」という実感がありました。自分としては、試合に出られなかったところで悔しい部分があるので、来年この気持ちをぶつけて、チャレンジしていきたいと思います。先ずはフィジカルをつけて、ブレイクダウン、そして運動量を増やしていくことが課題です。
【長友 泰憲 選手】
決勝戦、試合には出られませんでしたが、チームが優勝したことは、やっぱり嬉しいです。また来年チャレンジして、あの場に立てるように頑張りたいと思います。体調を整え、ちゃんと体を作って、また挑戦したいですね。頑張ります。
【仲村 慎祐 選手】
全勝で優勝することが出来、それは凄く嬉しいことですし、ファンの方々にも喜んでもらえたのではないかと思います。決勝を見ていて、ラインアウトが読まれていたと思うところもありました。ですが、スクラムは池谷さんが入って、力強いスクラムで押し込むシーンを見ることが出来て、凄く刺激になりました。
僕は今年、試合に出ることが出来なかったんですが、池谷さんの姿を見ながら、「あぁいうふうになっていきたい」と思い、「また今年1年やって行こう」という気持ちになることが出来ました。そういった意味で、僕は試合に出られませんでしたが、日本選手権決勝戦が、とてもプラスになったと思います。
【柳原 瑞樹 選手】
チームが一丸となって、メンバー、ノンメンバー、関係なく、同じ方向を向いて出来たことが凄く大きかったと思います。ただ自分としては、今年も悔しいシーズンとなりました。1試合も出場出来ず、同期は大志(村田)も小澤も新田も出ました。同期が活躍している中、僕は出られなかったというのは、凄く悔しいシーズンでしたが、自分なりに今年は成長出来たと思っているので、来シーズンにこの思いをぶつけて、試合に出場したいと思っています。
今後の自分にとって、ゲーム理解度、ラグビーナレッジの部分が大事だと思います。また、ファンダメンタルのパス、フィットネスのスキルも、もっと向上して、サントリーのハーフとして出られるように3年目の来シーズンはやっていきます。
【小澤 直輝 選手】
長い40週間の期間を、チーム全員でハードワークし続けたことが、勝てた理由だと思います。そして、そういう努力が形になったことは、凄く良かったと思います。今年は1試合出たんですが、最終的に優勝した時にグラウンドに立っていることが出来なくて、それがやっぱり悔しかったので、来シーズンもハードワークして、もっと試合にたくさん出たいです。来シーズンは、ディフェンスの部分で早いセットをして、バックローらしくブレイクダウンにもからめられると良いと思います。
【辻本 雄起 選手】
2年連続で2冠を取れたということで、本当にホッとしましたし、良かったと思います。今年は個人的にも、やっとトップリーグの試合にも出られたので、満足はしていませんが、とりあえずスタートラインに立てたと思います。
試合に出てみて、まだまだ課題は多いですが、しっかりとレベルアップして、もっと出場試合数を増やしていきたいなと思います。その課題は、プレッシャーがかかった状態でのボールキャリーなどの、ファンダメンタルスキルの部分です。基本的なプレーやその精度を高め、セットプレーでももっとプレッシャーがかかった中で、いかに質の高いプレーが出来るかということだと思います。もっとゲームに出て、そこでパフォーマンスをしっかり出して行きたいと思います。
【竹本 竜太郎 選手】
2冠獲得は、シンプルに嬉しかったです。僕自身、やるべきこと、ハードワークだけを意識して、1年間練習して来ました。手応えとして、数値的にも上がっていますし、フルバックとしても成長していると感じるので、昨年の自分は超えていると思いますが、まだまだ足らないところがあるので、それはまた来シーズンに向けて準備をしていこうと思っています。
体の部分では成長していける自信があります。メンタルの部分とラグビーの部分で、もっと強くなっていかなければいけないなと思っています。ラグビーの部分では、細かな判断や、事前の準備をしつつ、シチュエーションによって良い判断を下せるようにということと、メンタルの部分ではまだまだ強くなることが出来ると考えています。
良い判断というのは、例えば敵陣の22m内で敵がセットプレーをしてくる場合、ボールを蹴ってくる確率が増えてくると思います。その時どういう形で相手が蹴ってくるのか、相手のスタンドオフから見たら、こっちがこのポジショニングをしたら嫌だろう、ということを考えながら判断してプレーするということです。頑張ります。
【長野 直樹 選手】
まずは素直に嬉しいですし、優勝メンバーの一員でいられることが凄く嬉しいです。ただ優勝の瞬間にグラウンドに立っていなかったのは、今後の自分の課題だと思います。嬉しい反面、やっぱり悔しい気持ちもありましたので、来年は必ずこの課題を達成したいと思います。
今年はもちろん、成長した部分は自信を持って「成長した」と言えます。1年目は大学生の延長気分というのが、気持ちにもプレーの部分にもあったと思います。1年経って、少しでも人間的にも成長できたのかなと思います。そして試合に出ている選手と、「何が違うのか?」と考えると、見えない部分、つまりボールを持っていない時の動きが、レギュラーとの差になっていると思います。見えないところの仕事量というのを、意識してやっていきたいと思います。
【竹下 祥平 選手】
優勝したことに対しては凄く嬉しいのですが、グラウンドに立っていかなったというのが、自分の中で心残りです。来シーズンはしっかり、優勝に貢献できるよう、一生懸命頑張っていきたいと思います。シーズンの最後の方で手応えを感じることができたので、これを来シーズンに活かして、チームの中核になれるように頑張っていきたいと思います。
いま僕の中では、フィジカルの部分が課題で、やっぱり体を鍛えないと、トップリーグの選手に当たり負けをしてしまいます。来シーズンは身体を作って、フィジカルを鍛えていきたいと思います。
【鈴木 亮大郎 選手】
2冠達成して、日本選手権も3連覇で、本当に貴重な時にここに居させてもらったことに、凄く感謝していますし、ハードワークをこのチームでやってきたことが身になって、嬉しい気持ちでいっぱいです。今シーズンは4試合に出さしていただいて、良い経験ができる貴重な時間をもらいました。メンバーに入り続けるということが大事だと思うので、それが来シーズンのいちばんの課題だと思います。
(インタビュー&構成/写真:針谷和昌)