2012年1月17日
#265 ニコラス ライアン 『キックを変えた。良いチャレンジね!』
—— 日本人となり、ライアン・ニコラスからニコラス ライアンに変わって、どういう気分ですか?
名前はキープしたかった。漢字じゃなくて、カタカタでの名前ね。名前の順番と国籍は変わったけど、他は変わらない。ずっと同じ人だから(笑)。
—— キックを変えて良くなりましたね
良くなったね。テクニックもちょっと変えた。キックまでのアプローチをシンプルにした。ワン、ツー、そしてキックしているからシンプルね。前は左に行って、戻ってから蹴っていた(笑)。
—— それはなぜ変えたんですか?
安定するために、ちょっと変えた。それまでは安定しないキックが多かった。キックする時に、ティーからゴールまでのラインに自信が持てない時が多かったけど、いまは凄く自信がある。ゴールキックする時に、同じテクニックとか同じタイミングで蹴ることが出来る。
—— 自分で考えて変えたんですか?
いろいろなキッカーを見て考えて、練習の時にちょっとチェンジしてやったら、OKだった。
—— その練習は春シーズンにやり始めたんですか?
そうです。ただ代表ではあまりキックしなかったね。その時にテクニックをチェックして良い感じを見つけて、それから同じ練習をしてます。
—— お手本にした選手はいますか?
例えば、アイルランドのキッカーのローナン・オガラとか、オーストラリアのジェームズ・オコナーとかね。アプローチの形を勉強しました。
—— 蹴る方法よりも、アプローチを変えたんですね
ボールをセットしてから、ワン、ツーで下がって、ワン、ツーでキック。そのアプローチで、いつも同じね。
—— そのキックが出来るようになるまで、どれくらい練習しましたか?
ワールドカップの代表の時(4月)から、週に3回くらいのペースで、1回の練習で20本から30本くらい蹴っていました。
—— いままでのスタイルを変えることはチャレンジでしたね
良いチャレンジね!自分のスキルは分かっているので、ちょっとしたチェンジは問題ないね。昨シーズンの準決勝、決勝中に、キックにちょっと自信が持てなかった。蹴る前に「分からない」って思ってた。分からないって思った時は、あまり入らないね(笑)。
—— いまのスタイルに決まったのはいつ頃ですか?
アジア五カ国対抗戦くらい。そのスタイルで初めて蹴ったのは、トップリーグ第2節のNTTドコモ戦。そこでOKと思って、それからずっと同じ蹴り方。いまは自信持って蹴ってます。
—— いまトップリーグで得点ランキングが4位ですね(第8節終了時点)。得点王を狙いますか?
そのターゲットはないね。ターゲットは試合に勝つこと。そして、優勝すること。キックについては、自分のキックの確率を15mラインの内側だったら最低でも90%、15mの外だったら75%をターゲットにしたいね。全てのキックを合わせて、今87%です。
(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)
[写真:長尾亜紀]