2011年10月13日
#254 篠塚 公史 『目立たないプレーを頑張りたい』
◆規律を守らせる役目
—— 今シーズンはロッカーリーダーですが、昨シーズンもリーダーでしたか?
昨シーズンから出来たリーダーですが、僕は今シーズンからですね。
—— どんな役目をしているんですか?
4つに分かれているグループのメンバーをリードしています。グループ毎に行動する時にリーダー役をすることと、あとは若手グループメンバーの生活態度の面倒を見たり、ロッカーが汚ければ掃除をさせたりしています。グループのメンバーに対して、規律を守らせる役目ですね。
—— そのグループ分けは、たまたまロッカーが近い選手同士でグループを組んでいるんですか?
最初にリーダーを4人決めて、そこからポジションや年齢で、どのグループも均等になるように分けられました。そこからグループ毎に近いロッカーを割り振られています。
—— グループメンバーは誰が選んだんですか?
今回は時間が無かったので、ヤマさん(山岡)がグループ分けの案を出して、ほぼその案で決まりました。
—— グループ毎に行動する時はどういう時ですか?
合宿でグループ毎に分かれて競争したりするので、その時にどういう作戦でいくかとか、その選手が得意なところを伸ばせる役割を与えたりしますね。例えば、重いものを持ち上げて競争する種目と、走ることをメインにした種目があったとすると、重いものを持ち上げる種目にはフォワードの選手で、走る種目にはバックスの選手を割り当てたりするんです。あとは疲れ具合を見たりしますね。
—— 練習中やクラブハウスの中では、グループメンバーを気にしていますか?
合宿ではグループ毎に競争する時があるので意識しますが、普段の練習ではあまり気にはしていないですね。ロッカーが汚い人には常に注意をしたりしています。最近は1週間ごとに各グループがクラブハウスの責任者になって、グループ内で役割分担を決めて、練習終わりにグラウンドを見回ったり、ロッカーを見回ったりしています。
◆言い訳はするな
—— いままでリーダー役を経験したことはありますか?
ラインアウトリーダーはやりましたが、それ以外はないですね。だから最初は「出来るかな?」って思いましたよ(笑)。
—— リーダーをやってみてどう感じていますか?
僕は注意するよりも、自分でやっちゃうタイプだったんですが、最近はちゃんと注意出来るようになってきましたね。そういうことは私生活だけじゃなくて、グラウンドでも出てきていて、練習中も発言できるようになったと思います。
—— 自分でやってしまうことを我慢するコツは何ですか?
意識するしかないですね(笑)。
—— 今年で6年目ですが、そろそろ中堅の立場ですね
上には太一さん(原田)たちの代と、池谷さんや尾崎さんの代、それと元さん(申騎)、ヤマさんの代だけですからね。あっという間に中堅の立場です。ただ1年目の時だけは特別な目で見られていると感じていましたが、2年目以降はあまり立場も気にせずプレーしていましたね。
—— 毎年順調に成長していると感じますか?
3年目くらいの時は落ち気味でしたが、昨シーズンくらいからはだいぶ良くなりましたね。1度膝を怪我して、体重が増えすぎてしまって、走れなくなったんです。そこから1、2シーズンは走れない厳しい時が続いて、直弥さん(大久保/FWコーチ)から昨シーズンの初めに「言い訳はするな」って言われて、そこから変わりました。自分の中で甘えている部分があったんだと思います。
—— 注意されても効かない人もいる中で、よく自分を変えることが出来ましたね
甘えているって、自分の中で気づいていた部分でもあったんですよね。今までは優しい言葉しか言われなかったのが、直弥さんから厳しいことを言われて、「もう変わらなきゃいけない」という気持ちになりました。どこかで変えなきゃいけないと思っていた時に、良いタイミングで直弥さんがコーチになって頂いたと思います。
—— 昨シーズンは変わっていると実感していましたか?
2年前のシーズンに比べると全然違うと感じましたね。走っている量や仕事量も違うと感じました。それでもまだ足りないと思っているので、今シーズンはもっと上げたいですね。このチームは「タフ」という言葉で何でも片付けられて、「もうキツイんです」って言っても、「タフ!」って言われて続けさせられるんです(笑)。
◆2冠、全試合出場
—— ロッカーリーダーとしての目標は何ですか?
昨シーズンから始まった制度ですけど、昨シーズンはチームに良い影響を与えて最後には優勝が出来て、今シーズンは昨シーズン以上の成果を期待されていると思うので、昨シーズンよりも良いチームにして2冠を獲りたいですね。
—— 個人としての目標は何ですか?
2冠を獲ることが個人の目標でもありますが、まずは全試合出場することですね。仕事量を増やして、チームの勝利に貢献したいです。トライを獲ることよりも、目立たないプレーを頑張りたいと思います。
—— リーダーシップはまだ勉強中ですか?
まだまだですね。リーダーシップが完璧になれば、もっとプレーにも影響してくると思います。
(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)
[写真:長尾亜紀]