SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2011年2月 2日

#229 Doubles13 竹本隼太郎×ジョージ・グレーガン 『キャプテンズ・ノック』

◆キャプテンはプレーでリードする(竹本)

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—— グレーガン選手から見た竹本キャプテンは?

グレーガン:いいね(日本語で)。網走キャンプで、タケ(竹本)と辻本と同じ部屋になって、凄く楽しかったんですけど、タケは少しナーバスな部分もありました(笑)。今シーズンは良いチャレンジで、新しいコーチに、初めてのキャプテンで新しいスタートでした。今までにキャプテンは?

竹本:サントリーでは初めてのキャプテンです。高校と大学ではキャプテンをしていました。

グレーガン:練習が終わった後とかに、どうだったか話して、2人でコミュニケーションを取りました。

竹本:いろいろジョージさんが教えてくれました。いつも試合前に"キャプテンズ・ノック"って言ってくれて、キャプテンはプレーでリードするってことです。

グレーガン:意味はクリケットでは、キャプテンはホームランなどでチームを引っ張るということから、ラグビーでも良いタックル、良いラン、良い準備をしなければいけません。

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竹本:お手本を見せろということですね。

グレーガン:シンプルなことだけど、キャプテンは難しいです。フォワードとバックスとを繋いだり、審判のマネジメントもしなければいけません。

竹本:今シーズンはNEC戦まではキャプテンズ・ノックが出来ていなくて、その後にキャプテンズ・ノックを教えてくれて、プレーに集中することが出来ました。僕はNEC戦まではまあまあな選手でしたね。

グレーガン:まあまあ良い選手ね。Bチームのコンディションが良くて、サテライトのクボタ戦は凄く良かったですね。Aチームのメンバーがその試合を見て、凄く刺激を受けました。今シーズンは耕太郎(田原)と田中が凄く良くて、元と一緒で絶対にボールキープします。そのクボタとの試合を見た後のAチームの豊田自動織機戦は凄く良かったね。

竹本:あそこがチームが変わったポイントですね。僕も自分のプレーに集中するようになりました。監督やコーチからも自分のプレーに集中しろとは言われていたんですけど、選手からも言われてホッとしたというか、そこで優先順位をつけることができ、自分のプレーをいちばんに持っていくことが出来ました。それまでは悩むことで前の年よりもプレーが悪くなっていました。

グレーガン:今シーズンはキャプテンと剛(有賀)、小野澤、ハタケ(畠山)、元とヤマ(山岡)と良いコミュニケーションが取れていますね。いつもキャプテンをサポートしています。キャプテンはタフでなくてはいけません。いつもキーメンバーとコミュニケーションを取らなくてはいけないですからね。

竹本:剛が復帰してくれたことも大きかったですね。イメージは新人のつもりでプレーするようになりました。

グレーガン:チャレンジすることが凄く大事ですね。今シーズンのサントリーは良いコミュニケーションを取って、凄く成長したね。

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◆規律を考え、シンプルに(グレーガン)

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—— 竹本選手へは具体的にグレーガン選手からどのようなアドバイスがありましたか?

竹本:いろいろあるんですけど、「ビッグゲームの前に選手はみんなナーバスになるけど、それは力になるから大丈夫」と、みんなに言った方がいいとアドバイスをもらって、それを選手ミーティングで伝えました。そういう連携があります。

—— グレーガン選手もビッグゲームの前はナーバスになるんですか?

グレーガン:ナーバスになりますけど、良い力になります。いつもチームアタック、タックル、規律を考え、シンプルにということを言い聞かせています。

—— NEC戦で2敗となりましたが、その時はどう感じましたか?

グレーガン:その時はチームの力が60~70%でした。練習での態度は凄く良かったので、次の豊田自動織機戦は100%出せました。いつもメンバーには「大丈夫。シンプルに考えて、コミュニケーションを取っていこう」と話しました。負けた後は少しチェンジすると、次は勝ちます。今シーズン、サントリーも少しチェンジしました。

—— 竹本選手はシーズン最初の頃はどう感じましたか?

竹本:練習は本当に良かったんですよ。ただ試合になれば相手もサントリーと思って本気で来ますから、その真剣勝負になった時に、みんな自分たちを信じ切れていない部分がどこかにあったんです。そこがジョージの言う70%だと思います。その時にサテライトのクボタ戦が凄く良かったんです。暑い中、タフに戦って、後半大差をつけて勝つという試合をして、みんなが「これだ」って1つにまとまった瞬間でした。

—— 竹本選手はグレーガン選手のどんなところが勉強になりましたか?

竹本:みんなその時々で言いたいことを言うんですけど、ジョージはシンプルで、言うことがブレないですね。あといつも気を遣ってくれたり、食事に誘ってくれたりします。そういうブレない軸と、包容力は勉強になります。凄く尊敬しています。

—— グレーガン選手から竹本選手にアドバイスはありますか?

グレーガン:今シーズンは良いので、このまま続けることが大事です。

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◆タフ、フィジカルラグビー、綺麗なラグビー(竹本)

—— 東芝戦、プレーオフ、日本選手権と大事な試合が続きますが、それに向けての意気込みを

グレーガン:ビッグゲームが続いて、楽しみです。良いチャレンジをして臨みたいと思います。

竹本:同じなんですけど、タフ、フィジカルラグビー、綺麗なラグビーという優先順位でやっていきたいですね。相手がどんなプレーをしてきてもちゃんとボールキープして、サントリースタイルで後半ラスト20分くらいで綺麗なラグビーをして勝ちたいです。

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—— グレーガン選手が将来に向けて、竹本選手に望むことは?

グレーガン:良いアタッキング、良いフットワークを継続していってほしいですね。良いランニングスキルと良いパススキルは、ジョージ・スミス(※スーパー14に所属するブランビーズ(オーストラリア)の選手。ポジションはフランカー)に似ているところがあります。あとはもっとボールキャリー、ショートパスとか、もっとオプションを増やしていってほしいです。サントリーはアタッキングラグビーだから、チャンスです。

—— 竹本選手はグレーガン選手に期待することは?

竹本:日本にGG espresso(※グレーガン選手がオーストラリアで経営するカフェ)を作ってほしいです(笑)。

—— 次の2人はどうしましょうか?

竹本:誰行きますか?リーダーシップメンバーのハタケ行きますか。ハタケは喋るから、相手は静かな人がいいですね。

グレーガン:賢治(宮本)?

竹本:じゃあ、ハタケと賢治で。

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(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)
[写真:長尾亜紀]

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