SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2010年12月 8日

#216 Doubles09 高谷順二×長友泰憲 『みんながハッピーになれるチーム』

◆「2人とも会話が出来ない」(高谷)

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—— この組み合わせになった感想をお願いします

高谷:逆に、どういうことでこの組み合わせになったんですか?

—— 前回のダブルスの2人が考えて、次回のメンバーを決めるという形式です

高谷:ザワさん(小野澤)と太一(田原)ですか。

長友:きっとあまり接点がないと思われているんだと思いますが、僕は順二さんの家にも行ったことがあるくらいの仲です。

高谷:仲良くやってますよ。普段から仲良いです。ただ、2人とも会話ができないだけです(笑)。特に用もないのに声をかけたりしますが、用がないので、よく分からないまま会話が終わるという感じです。そこに何も残らないんです(笑)。

長友:そういうコミュニケーションです。

高谷:もっと言えば、お互いに奇声を上げているだけということです(笑)。

—— チームの中でも2人はそういうキャラクターなんですか?

長友:そうですね。

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—— お互いがチームに入って来た時、どう思いましたか?

高谷:「こいつはバカだ」と思いました。

長友:(出身大学が)慶應だけど、慶應ぽくないと思いました。

—— プライベートの話などはしないですか?

高谷:ちょこちょこします。車の話とかしました。ヤスが車を買う時、一緒に見に行ったりもしました。

長友:貴重なアドバイスを頂きました。「自分が乗りたいのに乗れ」とひと言(笑)。

高谷:それがいちばん大切ですよ。「周りに流されるな」と。結構流される人間って多いんですよ。ブランド志向に走っちゃったり、お店の人に勧められるままになってしまったり。

長友:アメ車はすぐ故障するからダメだとかね。

高谷:そうそう、だから最高のアドバイスですよ。「今しか乗れない」って。

長友:何ですかその適当な感じ。

—— そうやって決めたわけですね

高谷:みんなカッコ良かったもんね?アバランティ(バイク)もカッコ良かったね。

長友:カッコ良かったですね。あれが欲しかったんですけどね。

—— それは高くて諦めたんですか?

高谷:いいえ、ただ単に、お店に行って、「カッコイイな」って言ってただけです。趣味も何も全然関係なく、ただ僕の主観です。

◆「褒めてるの聞こえてるでしょ?」(長友)

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—— 飲みに行ったりはしますか?

高谷:飲みは、1回行った?

長友:行きましたね。

—— ラグビーの話はしますか?

高谷:ラグビーの話は...しないですね。ポジションも違いますしね。

長友:ほとんどしないですね。

高谷:練習で「どうだ、こうだ」っていうことは話ますけど、それ以外ではしないですね。

—— 具体的にはどういう場面ですか?

高谷:練習では、基本的に僕とヤスは敵になるわけで、たまにマッチアップになる場面があります。

長友:その時に、一生懸命追いかけてくるんですよ。

高谷:足の速さが全然違うから、僕は最短のルートで追いかけてるんですけど、ステップ1歩踏まれたらそれで終わりです。

長友:でも僕はそこでいつも真っすぐ行くんです。

高谷:絶対抜けるって自信があるから真っすぐ来るんですよね。

長友:たまにさすがにそうやってると捕まります。

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高谷:そういうプレーの後に確認で喋るだけですね。

長友:あとは僕が順二さんのタックルを褒めるくらいですね。試合中も含めて。俺が褒めてるの聞こえるでしょ?

高谷:たまに聞こえる。

長友:順二さんのタックルがいちばん良いと思ってるから。

—— 高谷選手の尊敬しているところは?

高谷:尊敬しとけよ!

長友:プレーでは、やっぱりあの突き刺さるタックルですね。頭か行くあのタックルです。タックルの中ではあれがいちばん凄いと思います。

—— そのタックルを受ける側としてはどうですか?

長友:嫌ですよ。だから、自分はステップ切ってかわすんです。

高谷:ステップ切られたら終わりですから、いかに間合いを詰めるかなんです。

長友:そうですね。詰められたらこっちは終わりですね。あのタックルは嫌ですね。真似したいけど出来ないですね。

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—— ラグビー以外で、人間として尊敬するところは?

高谷:いっぱいあるだろ~。人間的にはいっぱい。

長友:面白いと思ってます。

高谷:面白いって何だよ。

長友:落ち込んでるところを人に見せないところですかね。

高谷:い~ね~、良い事言うね~。

長友:多分落ち込んでるんだろうな~って思っても、そういうところを人に絶対見せないですね。

—— 逆に長友選手を見てどうですか?

高谷:凄いですよ。まず、ヤスが入ってくる前は、見せかけのきれいな筋肉では自分の体がいちばん良いだろうと思っていたんですけど、ヤスが入ってきて、「あ、敵わねぇ」と思いました。しかもヤスの筋肉は、見せかけだけじゃなくて、質も良いんですよ。

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—— 昔から鍛えてるんですか?

長友:大学からですね。大学の3年くらいからだと思います。やっぱりラグビーで必要な筋肉をつけるためにトレーニングを始めたんですが、少しはカッコ良く見えるためにやっていたところもあります(笑)。

高谷:あとヤスは、トレーニングに対してすごくストイックですね。やめろって言われるまでず~っとやってますからね。

長友:満足いかないところがあると、自分が納得いくまでやりたいんですよね。それは昔からです。

高谷:僕は性格上、どうもストイックになれないんですよね。すぐに切り上げちゃいますね。全然ダメですね、すぐに満足しちゃうんで(笑)。そういう意味で、ヤスは他のメンバーにも良い影響を与えてくれてると思います。

長友:マジッすか?めっちゃ嬉しいじゃないですか。

高谷:ヤスが一人でトレーニングしてると、「それ何してんの?」って聞いて来て、それを若手がやるようになったりしてるので、良い影響を与えていますよ。何も言わずに体で引っ張っていくタイプですよね。

長友:言葉じゃ無理だからね(笑)。

—— よくしゃべる方だと思いますが

長友:喋るだけで、説明とかが出来ないんです。

◆「ヤスが喋ること自体が良い影響を与える」(高谷)

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—— お互いに、更に望むことはありますか?

長友:順二さんはそのままでいいんじゃないですかね。変わっても逆に困ります。そのままが良いと思います。

高谷:ヤスは、リーダーになれると思うんで、そこですね。僕も全然喋れないんですが、自分なりのやり方でやってきましたから。ヤスは周りのみんなが見ていますし、良い影響を与えているので、チームの事を考えて、リーダーをやっていって欲しいですね。

長友:全然喋れないですよ。

高谷:喋れなくたって良いんだよ。俺もずっとそうで、高野さん(貴司/元フォワードコーチ)に「言葉が出てこないです」って言ったら、「言葉なんていいんだよ。みんなが集まったら、ひと言ひと言で良いから喋ればいい」って言われました。それで、いつも喋らないヤスが喋ったら、それだけで周りは「おっ!」ってなるんですよ。何言ってるか分からなくてもいいんですよ。ヤスが喋ること自体が良い影響を与えるんですよ。それがヤス自身にも良いことになると思います。

—— 長友選手は、タックルをされてもそこからゲインするプレーが印象的です

高谷:なかなか捕まえられないんですよね。捕まえても逃げられちゃう。難しいんですよ。

長友:僕も自分でどこに行くか分からないんです。とにかく捕まっても出来る限り立っとくから、後ろからサポートに来て欲しいって感じです。

高谷:ザワさんとかヤスは、捕まってもしばらく我慢しててくれるから、サポートに行くのもフォワードとしては楽なんです。

◆「和気あいあいしているチーム」(長友)

—— 今年のチームはどうですか?

高谷:上がってきてますね。

長友:ヤマハ戦も良い形で終われましたしね。

高谷:良い形でウインドウマンスに入れましたね。ヤスはあの試合ハットトリック。

長友:決めましたね。ザワさんが最初に2本決めたから、俺もしなくちゃなと思って頑張ったら取れました。

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—— 今年、優勝以外にこうなったら良いなということはありますか?

長友:車もう1台買いたいな(笑)。順二さんはそろそろ子供じゃないですか?

高谷:子供ね。でもまだじゃねぇか。

—— お互いのこんなプレーが見たいというのを教えてください。

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高谷:やっぱりヤスのトライが見たいですね。

長友:僕は、やっぱりタックルですね。外国人でも突き刺さっていくタックルをみたいです。

—— こんなチームになったら良いなというサンゴリアスの理想は?

高谷:優勝して、みんながハッピーになれるようなチームになりたいですね。やっぱりBチームの人間は素直に喜べなかったりすることがあるんですが、今のチームはすごく一体感があって、それを維持してみんなで喜べるチームになりたいです。

長友:みんなで和気あいあいしてるチームになりたいですね。

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—— 次回のダブルスの指名をお願いします

長友:岸和田玲央と誰かにしましょう。

高谷:玲央とだったら、イセ(伊勢田)は?面白そうじゃない?

長友:そうしましょう。

(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:植田悠太)
[写真:長尾亜紀]

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