SPIRITS of SUNGOLIATH

スピリッツオブサンゴリアス

ロングインタビュー

2009年6月 9日

#167 有賀 剛 リーダーシップメンバー 『自分の代がチームの中心になっていきたい』

◆全体のバランスを見ながらサポート

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—— 去年はバイスキャプテンでしたが、キャプテンも変わり、改めてリーダーシップメンバーになった感想をお願いします。

去年はバイスとしてほとんど役立つことができなかったので、今年は頑張りたいです。隆道(佐々木)は同年代で話しやすい部分もあるし、しっかり隆道がリーダーとして先頭に立って引っ張っていく中で、自分は全体のバランスを見ながらサポートできたらなと思います。

—— 去年はほとんど役に立てなかったというのは?

もちろん途中で怪我してしまったことが大きいですが、そのせいでチームにほとんど関われなかったところですね。

—— 学生時代はライバルであり、サントリーに入ってからは一緒に頑張ってきた佐々木選手、チームとの中心としてやっていくというのは必然という感じですか?

そうですね。僕の代で試合に出ている選手も多いですし、隆道がどうというよりは、自分の代がチームの中心となっていかなきゃなと思います。昔ライバルだとかそういうことはあまり意識しないですね。

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—— キャプテンに「リーダーシップメンバーになってくれ」と言われた時の心境は?

納会の前に言われて、本人に言われたわけではないんです。キャプテン候補も何人かあがっていて、そういうことが耳に入ってきてはいました。先輩の中で有賀をキャプテンにしたいと言ってくれた人もいたみたいです。僕としてはどっちでもよくて、キャプテンでも副キャプテンでも、やれと言われたらやるつもりでした。

今回のリーダーシップメンバーは隆道が決めたみたいですが、さっきも言ったように、僕らの代が多いので、そのメンバーがしっかりしないといけないと思いましたね。

—— キャプテンになりたかったという気持ちはありますか?

特にないですね。チームからやれと言われたらやりますが、自分からやりたいっていう気持ちではないです。もともと高校も大学もキャプテンをやりましたが、周りにやる人がいなかったからということも大きかったですし、僕がなっていたら面白かったかもしれないですが、隆道とは違うタイプのキャプテンだったと思います。

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◆自分たちがこうやりたいというのを出していきたい

—— リーダーシップメンバーとしては新チームに対して、どういうサポートをしていくんですか?

隆道もそうですが、自分も怪我上がりのシーズンなので、チームの一員としてまずきちんとしたプレーを見せることが第一で、その上で去年の課題や思ったことを活かせるようにやっていきたいと思います。

—— リーダーシップメンバー4人それぞれの役割はあるんですか?

ジャパンのメンバーは春いないですし、バックスは自分しかいないので、僕は大悟さん(山下・前キャプテン)にサポートしてもらいながらやると思います。去年少しモヤモヤした感じで終わってしまったので、今年は自分たちがこうしたいというのをしっかり出せればと思います。

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—— 去年のモヤモヤとは?

去年はどちらかというと言われたことをやるだけといった感じだったので、結局終わった後に人のせいにするんですよね。あれが悪かったとか・・・。でもそうじゃなくて、いろんな意見があるけど自分たちはこうしていきたいというのをもっと言うようにしていきたいですね。

去年はAをやれって言われてAをやっていたんですが、BもあってCもあって、その中でAをやるとなるとまたわけが違うので、自分たちがこうやりたいというのを出していきたいですね。

—— 今年のテーマの"ナチュラルラグビー"にも通じるところですか?

そうですね。言葉は悪いですけど、しばりというかそういう部分をなくしていきたいですね。そういう意味では今春のシーズンは若手が多いので、そういう部分の話を個人的にはするようにしています。


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◆型にはまらず"縛られず"

—— 今年の出だしの調子はどうですか?

トレーニングも結構いい感じで出来ているので、これから試合が重なるので分かると思いますが、調子自体はいいです。

—— 今年は行けそうという感じですか?

僕はここ3年間網走合宿を乗り越えたことがないので、まずはそこをしっかり乗り越えていけたら大丈夫だと思います。

—— 日本代表への復帰はどうですか?

手術後でまだ不安な部分もあり、春はきっちり体を作りたいと思っています。9月からしっかり結果を残して、11月には選ばれたいですね。

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—— チームの雰囲気はどうですか?

みんなレギュラーに向けてしっかり争っているし、いいんじゃないですか?バックスに関してはジャパン組と怪我人がいないので大変な部分もありますが、新人が出る機会も多くなると思うし、それは彼らにとってもいい経験になると思います。まだ春なのでまとまりとかっていう部分はないですが、春のうちはチャレンジしてとことんやるということの方が大事なので、そこまで重要視する必要もないと思います。

—— リーダーシップメンバーのミーティングとかはまだしていないですか?

そうですね。隆道とは話したりしていますけどね。

—— エディーさん(ジョーンズ・GM)が来たことはどうですか?

すごくチームにとってはプラスになっていると思います。コーチ陣の役割分担も明確になったので、コーチものびのびしているし、みんな遠慮なくやっていると思います。いままではみんなで全部をやろうという形だったのですが、いまは明確な役割分担で責任も生まれているので、選手から見ても良いなと思います。

そういう中で選手が「こうしたらいいんじゃないですか?」「こうしたいです」ということは言いやすくなりましたね。敬介さん(沢木/バックスコーチ)なんかは選手の時からそういう意見をどんどんいう人だったので、主張が少なすぎると言ってましたからね。型にはまらず縛られずやっていきたいですね。

—— チームの内側の部分がかなり変わったということですね?

そうですね、隆道もそういう部分はすごく分かっていて、しっかりそういう下の意見を監督と意見をぶつけ合えるという点では、キャプテンは隆道で良かったんじゃないかなと思います。そういう部分が選手にとっては大きいですね。

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(インタビュー&構成:針谷和昌/編集:植田悠太)
[写真:長尾亜紀]

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