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初心者も楽しめるラグビーコラム

2023年11月 1日

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『サンゴリアスデビューと歴史を繋いだ日』

こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。

先週末行われたトレーニングマッチ、豊田自動織機シャトルズ愛知戦。
この日は歴代サンゴリアスOBの方々が久しぶりに府中のグラウンドに集合、現役選手スタッフと43年の歴史を繋いだ1日となりました。


ちなみにこの試合では、府中市のふるさと納税の返礼品として試合のサポートをしていただきました。選手と一緒にボールパーソンをしていただいたり、試合後のハドルにも加わっていただきました。


後半から登場した土一海人選手はこの日がサンゴリアスの初試合でした。
「ほろ苦いデビューになったなって印象です。フッカーとしてスクラムとラインアウトは一番チームに貢献できるところなんですけど、結果としてそこであまり貢献できなかったです。気持ちよくはなかったです。(8月にチームに合流してから今日まで)すぐ経ってしまった感じですね。必死に毎日過ごしていたら時間が経ってたって感じです。(その中で印象に残った出来事は)今日ですかね。(自分自身)去年のクリスマスが最後の試合だったので、本当に久しぶりの試合で今日チャンスもらえて・・なんか変な感じでしたね。僕自身緊張は感じていなかったんですけど、体は緊張していたかもしれないです。(開幕へ向けては)試合に出てチームの勝利に貢献することだけを考えて、その目的のために必要なことだけしか頭にないので、チームが勝つために僕ができることを100パーセントやっていくだけかなと思っています。」


試合後はクラブハウスで懇親会が行われました。


この日がお誕生日だった吹田長生さんと辻雄康選手。この日は南アフリカ代表でサンゴリアスに新加入したチェスリン・コルビ選手の誕生日でもありました。


サンゴリアスの初代メンバーのみなさん。2代目キャプテンの浜本剛士さん(前列左)にお話を伺いました。

今日のサンゴリアスの試合の感想をお願いします。
「今日は朝、W杯の3位決定戦を見て眠い目を擦りながら来ました(笑)。最初は接戦で、でも最後そこをうまくブレイクスルーして勝てたのはそういう力がついてきたんだと思ったし、プレシーズンということもあっていろんな選手を入れ替えてテストをしている段階だろうけど、全体的に言えるのはラグビーが変わってきているからそれに対する動きなんかも随所に見られましたね。オフロードパスなんか、昔やったら怒られていたけど(笑)そんなプレーもみんなすごく上手にやるしリズミカルで見ていて楽しいです。各チーム強化していて大変だと思うけど、サンゴリアスは常に日本のラグビーをリードするチームだと思うので新たなラグビースタイルを見せて行ってほしいなと思います」

現役時代で印象に残っていることは?
「当時の環境は今と全く違っていて、仕事で東京はもちろん埼玉や関東支店(北関東)の人もいたし、19時から練習しようと言っても全員は集まれなくて30分くらい待って、それでも5〜6人しか来ないから多摩川沿いを走ったりウエイトトレーニングをしたりして。当時はそういう時代だったけど、今はきちんとラグビーをやれる時間割になっているから恵まれていると思いますね。それだけに責任も重くなっているので大変だと思いますけど、僕らの時代はそんなことから始まりました。当時はラグビー経験者が15人揃っていないこともあって(笑)アメフトやサッカー、バレーボール経験者を集めて初めて、それから4年くらい経ったころに本城(和彦さん)とか吉野(俊郎さん)とか大学で鳴らした人たちが入ってきて。バックスはいい選手がたくさん入ってきたんだけどフォワードは弱かったんです(笑)。特にスクラムがあまり強くなくてここは苦労しました。W杯を見ていてもそうだけどスクラムが大事なのは今も昔も変わらないので、そこは往生しました。」

現役選手スタッフにエールをお願いします。
「今は素晴らしい環境でできていると思うので、みんなのびのびとそれを享受しながらサントリーらしい、新しいものを常に産み出すように、ラグビー界をリードしていってほしいと思います。」


続いて2003年〜2005年にかけて、11代目キャプテンを務めた早野貴大さん(一番左)。こちらは職場が一緒だった方々。

サンゴリアスの試合を見て感想をお願いします。
「最近のラグビーはすごく変わってみんな大きいですね(笑)。本当に見るのが楽しくて、今日も楽しませていただきました。」

職場で一緒になったことがある選手はいますか?
「飯野晃司選手が1年目一緒でした。仕事ぶりは新人当時から今とまったく変わらず真面目で、いつもとても声を出してなんでも頑張ってた印象です。一応、帝京大の後輩でもあるけど(世代が離れていて)みんなほとんど絡んでいないので、まずは自己紹介から始まります。一応帝京大卒です(笑)。今はすごい選手がたくさんいるので、応援するしかないですね。」

現役選手スタッフにエールをお願いします。
「僕は見ているのが今本当に楽しいので、陰ながら応援しています!」


最後は若手OB。2019年度で引退した竹本竜太郎さん(一番左)。同期と、ちょくちょく絡まれるという西川征克さんと(笑)。

「お久しぶりです!(笑)この空間とこの時間がいいですね。引退して初めて集まったので。今までは現役でこういう時間があって『あー、中学生くらいの頃見ていた人がいる!』とか思いながら、小野澤(宏時)さんとかは一緒にプレーさせてもらいましたけど、そういう方々がいる中で引退してコロナがあって、こうやって今集まる場があって久々にクラブハウスに来られて、いいなぁと思いました。相変わらずいいクラブハウスだなと思ったのと、スタッフが相変わらずハードワークしているなと思いました。選手はもちろん一所懸命プレーしてましたし、一緒にプレーしたヅル(中靍隆彰選手)がバックス最年長になっていたり、時代は移り変わっているなと思いました。

今、同じ職場の現役やOBはいませんが、ニシさん(西川征克さん)とかたまに会うと積極的に絡みにいったり、ヅルがオフィスで仕事してる時に大きな声で『ヅル、ヅル!』って騒ぎながら近づいていって「タロウさんやめて」って言われたりしてます(笑)。毎シーズン新しいチームになって1年1年がひとつの旅だと思うんですけど、仲間と共に乗り越えて優勝という旅先にたどり着いてほしいです。OBはひたすら応援しているだけなので、温かい目で応援し続けます!」


新型コロナの影響もありクラブハウスにこれだけのOBの方々が来られたのは本当に久しぶり。
あちこちからとてもいい機会だったので、またやってほしいという声が聞かれましたし、穏やかな時間が流れるとても良い日でした。

サンゴリアスオフィシャルカメラマン 長尾亜紀

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