SMILECAFE

スマイルカフェ

初心者も楽しめるラグビーコラム

2023年9月27日

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『ラグビーW杯取材日記』

こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。

ラグビーW杯取材でフランスに滞在中です。
5年ぶりの海外取材、毎日何かしらのハプニングがありながらも、今のところ周りの人に助けられながらなんとかやってます。
今回のスマイルカフェは、そんなフランスでの珍道中をお届けいたします。


■パリ到着、開幕戦を撮影
成田空港からヘルシンキ経由でパリのシャルル・ド・ゴール空港へ。5年ぶりの海外取材はいきなりラグビーW杯。着くなり乗りたかったメトロの運休やパリの交通系ICカードの買い方を地元の方に教えてもらい、早速人の優しさに温かい気持ちになる。ホテルに荷物を置いたらすぐ、大会取材のために必要なADパスをもらいに、テニスで有名なローランギャロスにあるメインメディアセンターへ。メトロの最寄駅から15分ほど歩いた場所にあったため、パリの想像以上の暑さと移動疲れでヘロヘロになりながら到着。無事パスをもらい最初の大仕事?を終えた安堵感に浸る。
翌日、いよいよ開幕戦の撮影でパリ郊外サン・ドニにあるスタッド・ド・フランスへ。


メトロ最寄駅の地下通路には過去大会の写真が。


8万人収容のフランス最大のスタジアム。外観を見るだけで胸が高鳴ります。


キックオフ4時間以上前にも関わらず、ちらほらとこんな方々がいらっしゃいましたよ。


このおじさんはこの後、少年に向かって突進・・・

会場の中や試合の写真は大人の事情で載せられないので文章メインになりますが・・・この後は入場するのに1時間かかったり、前回大会まで用意されていたメディア向けの無料の食事(2019年日本大会まではビュッフェ形式の食事や軽食があったため、かなり食費面で助かっていた)が有料のものしかなかったり、メディア用のwifiや有線LANまでも繋がらないなど初日から想定外の出来事が満載。さらには21時キックオフの試合後、私は試合後メトロが動いているうちに帰ったんですが、深夜1時過ぎに会場を出るはずだったメディア用のシャトルバスがなんの連絡もなく来ず、地元メディアがブチ切れるという事態もあったらしく、運営面では不安だらけのスタート。


■パリから日本代表の拠点・トゥールーズへ
開幕戦の翌日、パリからフランス版新幹線TGVで4時間半ほどかけて日本代表の拠点となるトゥールーズへ。


トゥールーズ・マタビオ駅前。今年のフランスプロリーグ・TOP14で優勝したスタッド・トゥールーザンの本拠地でもあるトゥールーズはフランス国内でもラグビー熱が高い都市。


駅前を含むトゥールーズ市内5箇所で展示されている、フランス人写真家・ジュリアン・プパールさんの作品。女子ラグビーの写真もありました。


日本代表のウェルカムセレモニーが行われた市庁舎。


市庁舎内は自由に入ることができ、おそらく式典が行われたであろう場所へ。


市内中心部を流れるガロンヌ川。橋の向こうに「ラグビービレッジ」と呼ばれるファンゾーンがあり、試合がある日はパブリックビューイングが行われます。


さすがラグビーの街。ポスター屋さんにもラグビーのイラストが使われたものがたくさん。


ガロンヌ川の夕景。とても綺麗で学生が多く落ち着いている街。


■日本代表初戦勝利を見届け、次なる決戦の地・ニースへ
トゥールーズからニースへは飛行機なら早いんですが、カメラマンは機材が多く飛行機移動は超過荷物分の費用が高いので、7時間かけて電車での移動を選択。前日に移動したカメラマン仲間から電車が大幅に遅れたと聞いていたので、多少の覚悟しながら乗り込む。


リアル「世界の車窓から」。この頃はのんきなもの。笑

乗り換え駅のマルセイユまでは順調。ニース行きの電車へも時間通りに乗れたと思ったらなかなか発車せず。近くに座っていたイングランドサポーターは鞄の中からウィスキーを取り出して飲み出す始末(笑)。どうやら人身事故があったようで結局2時間以上遅れて出発、途中徐行しながらニースには2時間半ほど遅れて到着。結局ドアtoドアで11時間半・・・


着いた頃はどん曇りの夕方。民泊先で鍵を受け渡してくれる女性もかなり待たせてしまったんですが、とても優しく対応してくれてまた泣きそうに。笑


試合当日、21時キックオフだったので昼間は街を散策。ニース、海が綺麗すぎ!


昼から絶好調のイングランドファン。奥にJAPANジャージを着た方もいますね。


試合会場へ向かうトラム内で出会ったご夫婦。なぜ日本語で書かれているのかは謎。


■アイルランドファンは世界一!
日本代表戦の合間には、パリへ移動してプールBの大一番・アイルランドvs南アフリカの撮影へ。


パリのど真ん中・コンコルド広場に作られたファンビレッジ。


朝から街中にも両国のサポーターがちらほら。


キックオフ4時間ほど前、スタジアム周辺にはたくさんのファンが。


大繁盛の店員さんもダッシュ!笑


とにかく試合前から敵味方問わず楽しむのがワールドカップ。

試合もこれぞ世界最高峰といった内容で、スタジアムのボルテージも最高潮。アイルランドホームのようなスタンドからは終始歌声が降ってくるようでした。


開幕戦のフランスvsニュージーランドの時は試合終了後1時間くらいでかなり人がはけていたので同じ時間くらいで外に出てみると、アイルランド人はまだまだスタジアム周辺で歌っていてなかなかの人並み。完全に囲まれ、歌声を聴きながらメトロに乗って無事帰還。でも終始楽しむ彼らのおかげでハッピーな時間が過ごせました。


睡眠時間もままららぬまま翌朝パリからリヨンへTGVで移動、こちらもプールCの大一番・ウエールズvsオーストラリアを撮影し、翌日トゥールーズへ帰還。すでにかなりの帰ってきた感。マイホームタウントゥールーズ。ちなみに同じく各地を転々と移動しながら取材を続けるメディア班、みんな同じことを感じているようでした。本当に全てがちょうどいい街。

今回はここまで。もしかしたら帰国後?後編があるかも?
最後にトゥールーズの宿泊先のお向かいの、ムーディーな照明のおうちに住んでる猫ちゃんの写真を置いておきます。最後が全くラグビー関係なくてすみません。笑

サンゴリアスオフィシャルカメラマン 長尾亜紀

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