2023年5月17日
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『プレーオフ準決勝』
こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。
プレーオフ準決勝、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦。
あまりにいろんなことがありすぎた、壮絶な試合でした。
雨予報もありましたが、当日はなんとか持ち堪え。黄色とオレンジを身に纏ったたくさんのファンの方々にご来場いたたきました。
開場後、この日は黄色いキャップが配布されましたが、すぐ品切れた模様で・・
ノンメンバーの選手たちが手伝いに駆けつけた時にはハリセンが配られていました。メインコンコースでは相良昌彦選手、大賀宗志選手、辻雄康選手、桶谷宗汰選手、中靍隆彰選手、塚本健太選手がお手伝い。
無事キャップをゲット出来た方達。
バック側のコンコースでは、須藤元樹選手たちがサイン対応。
バックスタンドをうろうろしていると、さっき写真を撮らせてもらった女の子に声を掛けられ。齋藤直人選手のファンということで、ボードをわざわざ持ってきてくれたので、撮り直しをさせてもらいました。
もはや恒例となってきたウォーミングアップ前のパス交換。今回も呉季依典選手、中野幹選手、森谷圭介選手、河瀬諒介選手がバックスタンド前で交流していました。
ロッカールーム前の廊下には、選手スタッフ全員の寄せ書きが。
リーグワントロフィーを前に入場を待つ堀越康介選手。
フィニッシャーの選手たちも気合い十分。石原慎太郎選手、飯野晃司選手らが元気を注入してくれます。
試合中も声は途切れませんでした。
プレーオフの大舞台で初の先発出場となった細木康太郎選手は「優勝を狙っていたので負けて悔しいというのが大半で、あとはスターティングメンバーで起用していただいて緊張してプレッシャーもすごくあったんですけど、プレーしていく中で通用した部分もあったので、そこは自分の自信にはなりました。(前回、初出場した試合と比べて)今回の方が緊張して・・緊張というか不安の方が多くて。戦術面だったりそういうことろはクリアにして試合に向かっていけてたんですけど、他でなんか自分のメンタルというか見えないものとの戦いというか、何に対して怖がっているか自分ではわからないんですけどすごい不安はありました。プレー自体は自分としてもデビュー戦より納得いくプレーは出来ていたので・・よかったです。優勝を目指していたところから3位決定戦に向かっていくのは難しい部分ではあるんですけど、勝負がつく試合があるのであればそこは勝たないといけないですし負けることは許されないと思うので、そこは100%準備して試合に100%で臨んで、今シーズン3位という形になったとしても勝ちで締めくくりたいと思います。」
細木選手は自信なさそうに話していましたが、そばで話を聞いていた尾崎泰雅選手も「ホッキー良かったです。久々にあんなホッキー見られて嬉しかったし普段からもあれくらい行ってほしいです。これからっすね、ゲーム慣れしていって。」と話していましたし、他のみんなも褒めていました。ぜひ細木選手を見かけたら「ホッキーよかったよ!」って声をかけてあげてください!
試合中もいろんな選手が細木選手に声を掛けるシーンが見られました。
そして残念ながら2本のトライがTMO判定の結果キャンセルとなった尾崎泰雅選手。こちらは2本目の後の写真。「ただただ悔しいのみです。本当に悔しいだけです。(途中出場した時のチームの)雰囲気はめちゃめちゃよかったです。相手にトライを取られた後もまだ時間あったんで、取り返せるなという気はしていました。今日は負けてしまいましたけど次のキヤノン戦ではサントリーらしいラグビーをして、いいシーズンの締めくくりができるよう頑張ります。」
こちらは1本目の後。泰雅選手に抱きついているお兄ちゃんの尾崎晟也選手は、この試合がサンゴリアスキャップ50個目の試合でした。
長いリハビリ生活を経て今季初出場となったサム・ケレビ選手は「もちろん勝てなかったのはすごく残念です。チームとしては85分、最後の最後まで自分たちのプライドをかけて戦うことができました。それくらいこのジャージ(を着ること)は自分たちにとって意味があるということを見せられたと思います。ノンメンバー、スタッフ、シーズンを通して応援してくださったファンのみなさんのためにも、結果を得られなかったことはとても残念です。(個人的には)最後にラグビーをしてから11ヶ月くらいで、サントリーはじめオーストラリア協会、クイーンズランドアカデミーオブスポーツ、それからもちろん家族や友人など、フルフィットネスに戻るまでずっとサポートしてくれた方々がいたからこそここまで来させてくれたみなさんに心から感謝していて。ただ、来週の決勝までの道のりが絶たれたことについては自分としてもとても残念ですが、次も大事な試合です。チームのためにも組織のためにも、ショートウィークではあるものの、まずはリカバリーを入念にやってお互いに一致団結することが大事です。今シーズンのこのチームで過ごせる最後の1週間なので、みんなと一緒にまた時間を過ごすことも楽しみだし、自分たちができる限り最高のパフォーマンスをしていきたいと思います。」
箸本龍雅選手と交代で前半途中から入った下川甲嗣選手は「優勝を目標にチームで戦ってきたので、とても悔しいです。(80分を過ぎてラストワンプレーとなった時は)欲張らずに我慢強く攻撃すればスコアまでいけると思ってプレーしていました。(最後の試合に向けて)このメンバーで過ごす最後の1週間になるので、ひとりひとりがチームの為に最高の準備をして、この1年間全員で積み重ねてきたサンゴリアスプライドを全てぶつけて必ず勝ちます。ファンの皆様の応援やメッセージがチームの力になっています。最後まで熱い応援をよろしくお願いいたします。」
そして試合時間は85分を超え、迎えた最後のシーン。スタンドのみなさんの興奮も伝わってきます・・
スタンドのノンメンバーも、誰一人あきらめることなく声を出し続けていたそうです。
TMOの結果を祈るような表情で見守るテビタ・リー選手。
試合後、齋藤直人選手に声を掛ける流大選手。若い時期にサンゴリアスのキャプテンを経験し、同じポジションの二人。この二人にしかわかりあえないことがたくさんあるのだろうなと思います。
オレンジアーミーの方からもたくさんの拍手が送られました。
14人であることを度々忘れさせるほどの気迫と集中力。
特に80分を超えてからの時間は、これまで経験したことのない時間でした。
語彙力がなくて恥ずかしいんですが・・・みんな本当にカッコよかった!
サンゴリアスプライドはこれだということを、ピッチに立っていた選手だけではなくスタッフも含めたチーム全員から見せてもらえて、負けてしまったけどこれまで感じたことのない感情になりました。
そして、素晴らしい試合を見せてくれたクボタスピアーズ船橋・東京ベイのみなさんにも感謝と祝福を伝えたいです。
泣いても笑っても今シーズンの試合は残りあとひとつ。
優勝だけを見てきてモチベーション的にもとても難しいと思いますが、みんな話している通り、試合がある限り最後までサンゴリアスのプライドを見せてくれるはずです。