2022年2月16日
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『ありがとう、ヒロキ!』
こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。
少し前の話になりますが、選手・スタッフを通して13年間サンゴリアスに貢献し続けてくださった宮本啓希さんが、母校である同志社大学ラグビー部監督就任のため、チームを離れることが発表されました。
今回のスマイルカフェは、みんなからの信頼も厚い宮本新監督へのはなむけの回にしたいと思いまして。まずはいろんな立場で関わってきたメンバーに啓希さんの印象を聞いてみました。
2歳違いで選手としても一緒にプレーし、多くの時間を過ごした村田大志選手は「グラウンド内でも外でも、すごくコミュニケーションが上手な人だったなと思いますね。人と人との間に入って繋いでいくような役割とかが上手くて、チームがうまく回るようにいつもコントロールしてくれていたなというイメージです。マネージャーになってからも、裏方ですけど啓希さんがいないと回ってないなと思うシーンも結構あって、細かいことはなかなか言えないですが、僕もグラウンド外で啓希さんに助けてもらったシーンもすごくあったので感謝しています。急に100人以上の学生のトップに立ってすごく責任のある仕事だと思いますが、啓希さんらしく楽しんでチャレンジしてもらえればと思います。」
採用も担当していた啓希さんに声を掛けられ、入部した片倉康瑛選手は「中学生くらいの頃、啓希さんが出てる試合とか見に行かせていただいていたので、そういう方に声を掛けていただけたことは嬉しかったですし、第一印象で芯が通ってる方だなと思いました。その後食事をご一緒させていただいたり練習を見学したりする中で、どういう選手が一流なのかとかいう話をしていただいたりして、それが啓希さんの経験に基づいている話だと感じて、重い言葉だなと思いました。学生気分で入ってきてしまった自分に対して、社会人としてどうなのかと怒られたこともありましたが、グラウンドで一緒に練習していた時は楽しんでいる感じも印象的でした。最後に、自分に声を掛けていただき本当に感謝しております。今まで教えていただいたことを忘れずに人としてもプレーヤーとしても成長して、いつか啓希さんが声をかけてよかったと思う選手になりたいと思います。同志社大学応援しています!」
選手同士として、主務と副務として、さらに採用担当も一緒に担ってきた仲宗根健太さんは「選手時代からみんな思っていると思いますが、チームにうまくリンクする人ですね。ラグビー面だけではなく、チーム内のソーシャルとかチーム力という意味でもうまくみんなを繋げてくれた存在だと思います。マネージャーとしては、性格がまっすぐで自分の考えをしっかり持っていて、サンゴリアスで長くやってきたということもあるのでみんなから理解もされますし、自分たちが目指すべき姿というところを態度で示してくれる人だったと思います。影響力もあって弱い方に流れがちな時も、正しい道に戻してくれるような存在でしたね。(マネージャーとして一緒に過ごして思ったのは)アジャストするのがうまいなと。たまに忘れ物とかしたこともありましたけど(笑)、そこを調整していくのはうまかったと思いますし、リクルートで学生を話をする時も、自分の考えも持ちつつ相手が今どういう気持ちなのかということを考えて話すのがすごく上手だなと思いました。同志社大学、間違いなく強くなると思います。僕も引き続きリクルート担当するのでよろしくお願いします(笑)。学生にとっても楽しい道に導いてくれると思うので、環境が変わって自分たちのやり方と違うと思うこともあるかもしれないけど、それは啓希さんが(サンゴリアスで)優勝したり、リクルートでいろんな大学を見て経験して考えてきた中での方針だと思うので、大学選手権優勝目指して頑張ってほしいですね。」
そして啓希さんにとって最後の試合となったリコーブラックラムズ東京戦。
最近、試合中ベンチ前で選手交代等の役割を担当することは少なかったそうなのですが、この日は当日サプライズで任されたそう。
後半終了間際に逆転された直後も、啓希さんの「トライしかない!」という声が響く中、祝原涼介選手のトライが生まれ劇的な幕切れ。
ノーサイドの瞬間から涙が止まらない啓希さんをみんなが笑顔で労っていました。
最後に、長く苦楽を共にしてきたオーバー30のメンバーで。
試合後、啓希さんに話を聞きました。「いや、今日の試合、本当に感動しましたね、みんなの態度に。そして最後に祝原くんの神の手がチームを救ってくれました。嬉しいです。(試合前は)振り返ってましたね。13年間、選手としてとスタッフとしてと考えながら振り返っていて、ウォームアップの時なんかもすごく思いが込み上げてきたものがありました。選手交代も朝のミーティングでソネに突然言われて、気を抜いてはないですけどびっくりして。最後にそういう場所を用意してくれたことにも感謝しています。こんだけしてもらったら、みなさんに結果で恩返しするしかないので。今は喜びと身の引き締まる思いと両方あります。次の場所でも学んでいかなければいけないですけど、サンゴリアスで学んだことがベースになってはいくし、良くも悪くもサンゴリアスから来た人ってなるので、それはいつも自分で意識しないといけないなと思います。頑張ります!」
常に明るく、熱く、時に厳しくチームに接してきた啓希さんなら次のステージでも輝けると思います。お疲れ様でした。そしてありがとうございました!
ちなみに、試合の翌日には早速東京を発ったそうです。
同志社大学ラグビー部の新たな旅路にも是非ご注目を。