2021年5月26日
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『最後のトレーニングと決勝戦』
こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。
最後のトップリーグは準優勝に終わったサンゴリアス。結果は求めていたものではありませんでしたが、決勝戦の前日練習からもチームのまとまりをとても感じることができました。
決勝戦前日。朝クラブハウスに行くと、明日の試合の準備がすっかりできていました。
ノンメンバーはチーム・ケレビとチーム・リーに分かれてコンペティション。
ドッジボールなど行って盛り上がっていました。
それを見つめる試合メンバーたちも楽しんでいる様子でした。
その後、キャプテンズランを行い前日練習が終了。最後に選手スタッフ全員で集合写真を撮りました。
そして迎えた決勝戦当日。試合前、試合用ジャージに付けたGPSをチェックするベン・エッセンハイS&Cコーチ。
ウォーミングアップを終えロッカーに戻る際、スタンドにいるノンメンバーの声に応える選手たち。
決勝戦の日までずっと梅雨のような天気が続いていた東京地方ですが、この日は絶好の観戦日和でしたね。選手にとっては少し暑すぎ?
前半、江見翔太選手のトライが左隅に決まったかに見えましたが、TMOの結果その前のパスがスローフォワードで残念ながらノートライの判定に。
0-20で迎えた前半34分、中村亮土選手が蹴ったキックを自らキャッチしそのままトライ。
後半怒涛の追い上げをみせるも惜しくも届かずノーサイドの笛を聞きました。
試合後、垣永真之介選手は「決勝に向けて良い準備はできていたんですが、パナソニックさんの方が一枚上手でした。そこはしっかりリスペクトして讃えたいと思います。このコロナ禍の環境の中で、外食禁止だったりチームのルールに則って優勝するために頑張ってきて、みんながチームのために必死に頑張った1年だったんで結果を残したかったんですが、そこは本当に残念です。ただこれで終わらず来年に繋げられるように反省してまた頑張りたいと思います。今シーズンはファンの皆様にとっても大変なシーズンだったと思いますが、変わらぬご声援をありがとうございました。来年は必ず優勝いたしますので、引き続き熱いご声援をよろしくお願いいたします!」
ちなみに5年ぶりに日本代表に選出された垣永選手は「個人的な話でいくと5年前に前十字靭帯切って以降、ずっとあがりたいと思っていたステージだったので率直に嬉しいです。ただここからが本当の勝負だと思うのでサントリーを代表して、名に恥じないように頑張ってきます!」
さらにベストフィフティーンに選ばれたことについては「みんなのおかげです!みんなに乾杯!」。
今シーズン、チームのカルチャーグループのリーダーとしてチームに貢献した大越元気選手と一緒に表彰式を見つめる中村亮土キャプテン。試合後、キャプテンに話を聞くと「パナソニックさんが強かったです。求めていた結果ではなかったですが、1年間やってきたことを出せた試合ではあったし、これでリセットされるわけではないので。この負けも含めてこの1年間やってきたことを次に生かせればなと思います。(シーズンを振り返って)僕だけではなくチームのメンバーみんな思ってると思うんですが、選手たちでチームを作っていくっていうマインドに切り替わったことが一番大きいところ。スタッフに全て頼るんではなく、スタッフと一緒にサントリーサンゴリアスのラグビーを作り上げていくっていうマインドが一番変わったところかなと思います。だからこそ勝ちたかったシーズンではありましたが、これをいい経験にしたいと思います。(ファンの皆様へ)ファンサービスもなかなかできず、会場に直接来られなかった方もたくさんいる中で最後まで応援していただいて本当にありがたいなとまず感謝を述べたいと思いますし、がっかりさせてしまった部分もあるので、新リーグ最初のチャンピオンになれるよう頑張っていきたいと思います。今後とも応援よろしくお願いします。」
決勝戦当日、関係者に配られたADカードの裏にはこんな粋なメッセージが。
2021年5月23日の決勝戦をもって18年間の歴史に幕を閉じたジャパンラグビートップリーグ。
最後の決勝戦、サンゴリアスにとって求めていた結果で終わることはできませんでしたが、そこに至るまでのプロセスの中でこれまでには得られなかったものも得ることができた気がします。
試合前のアップを終えノンメンバーに手を振る選手たちを撮りながら、こんな光景これまで見たことないなと思いました。コロナ禍のトップリーグ、ここ数年で一番の一体感を感じられたのは、たくさんの制約がある中でチームのためにみんなで我慢してそれを乗り越え、ここまで来られたこともあるのかもしれません。
チーム関係者だけではなく、ファンの方々も含め今年のトップリーグに関わった全ての方の努力があって完走できた今シーズン。感謝しかありません。みなさま、本当にお疲れ様でした!