2020年6月 3日
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『サンゴリアスを支える若い力』
こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。
選手たちのハードなトレーニングの裏には、同じくハードワークを欠かさないスタッフの存在があり、そんな彼らの中には未来の目標に向かいつつ、チームを支えてくれているインターンの学生さんたちの姿もあります。
以前のスマイルカフェでも紹介しましたが、鈴木伸行トレーナーは学生時代サンゴリアスのサポートをしてくれていました。これは当時の写真ですが、その頃も一生懸命走り回って頑張っていたのを憶えています。
鈴木トレーナーの他にも、歴代の学生トレーナーさんたちに偶然取材先で会ったり、活躍しているという話を聞いたりすると、こちらまで嬉しくなります。今回のスマイルカフェでは、そんな学生さんたちの中でも2020シーズンにサポートしてくれた女性3名にスポットを当てたいと思います。
昨年春から学生トレーナーとしてサポートしてくれた下地美玖さん。下地さんの大学の先生が、これまたサンゴリアスをサポートしてくれた経験がある方と聞いて、世間は本当に狭いなぁと思いました(笑)。
下地さんは「約1年間という短い期間でしたが、選手やスタッフの方々が築き上げてきた『サンゴリアス』の一員として活動することができ、貴重な時間を過ごさせていただきました。選手やスタッフ一人一人が勝つために各自がこだわりを持ち、誇りを持って練習に挑む姿に日々圧倒されていました。今後は近くでサポートができず寂しさや悔しさもありますが、来シーズンからは一ファンとしてサンゴリアスを応援できることを楽しみにしています。」
続いてアナリストの学生インターン、伊藤明音さんは「サンゴリアスは『サンゴリアスファミリー』という言葉があるように、とても暖かいチームでした。ラグビー未経験の私をチームの皆さんが0からアナリストとして育ててくださいました。サポートする中でも練習メニューごとに、どこがコーチや選手の見たいポイントなのかを理解することが大変で、何度も何度も頭の中で聞き慣れない単語と練習メニューとエリアを確認し、同時に2、3台のビデオカメラで撮影をします。ヘッドアナリストの須藤さんのご指導のもと、アナリストの魅力ややりがいをたくさん吸収する事ができました。」
「トップリーグ2020の第3節神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦が私は忘れられません。会場が神戸だったこともあり完全アウェーの中、試合中ビデオを撮りながら鳥肌が立つほどの興奮でした。これを経験してから、アナリストになりたいと気持ちがより一層高まりました。そして、どんな時でもスタッフや選手の要望に応えられるように、たくさんの引き出しを持ったアナリストになる事が目標です。」
最後はこちらもアナリストの学生インターン、久保光里さん。「昨年10月から学生インターンのアナリストとしてこのチームに携わらせて頂きました。私は6歳から現在までラグビーをしていて、いわゆる現役の選手です。そのため選手としての経験しかない私にとって、アナリストとしての知識やスキルはありませんでした。チームアナリストの須藤さんは、そんな私に必要なスキルを一から教えてくださいました。スタッフとしてラグビーに携わることは、新鮮で新たな視点と立場でラグビーという競技を改めて考えるきっかけとなりました。けれども根本は同じで、『チームのために自分の仕事を全うする』ということは変わりませんでした。選手もスタッフも全員で『サントリーサンゴリアス』であることを強く感じました。携わっていた時間でそれをより強く感じ、なおかつ1番嬉しかった瞬間があります。それは、試合後にチームのスタッフ、選手の皆さんと『ありがとう』と握手を交わす瞬間でした。あの瞬間が好きで、嬉しくて、私は頑張れました!」
「今後の目標としては、今はラグビー選手としての残り少ない期間を全力で過ごし、悔いのないようにすること。そしてその後の夢はアナリストになり、自分の経験を生かして自分らしいやり方でチームを支えることです。つまり、『ラグビーを仕事にする!』これに尽きます!その夢をより強く決意させてくださった、この環境に感謝しています。ありがとうございました。」
ちなみに久保さんが所属する横川武蔵野アルテミ・スターズは、今年2月に行われた第6回全国女子ラグビーフットボール選手権大会決勝戦で死闘の末同点優勝を果たしており、久保さんはその試合でフル出場しています。大学卒業と同時に選手を引退される予定とのことなので、それまでに私も一度彼女のプレーを生で見たいと思っています。女子ラグビーは男子に比べるとまだまだ認知度は低いですが、こちらも是非ご注目ください。
3人とも真面目で一生懸命。合宿などで一緒になると、ランチの時や移動時など話し相手にもなってくれたり、そんなところでも嬉しい存在です。余談ですがトップリーグ開幕前には他の女性スタッフも交えて決起会をしたこともありました(笑)。パワフルな男性陣に負けず、数少ない女性陣もみんなそれぞれの持ち場でチームを支えています。いつも全力でサポートしてくれる学生インターンの方たちの、その後の活躍にも刺激をもらいつつ、彼女たちの頑張りにも思いを馳せていただければと思います。