SMILECAFE

スマイルカフェ

初心者も楽しめるラグビーコラム

2017年9月 6日

465

『前半戦の大一番』

真夏の開幕となった今年のトップリーグですが、早くも3試合を消化。

そして3試合目にしていきなり、昨年トップリーグ優勝を争ったヤマハ発動機ジュビロとの大一番を迎えることとなりました。お互い開幕から2連勝で迎えたこの試合。結果はみなさんご存知のとおり、サンゴリアスの劇的勝利!最後まで目が離せない、濃密な80分でした。

注目カードとあって会場前から長蛇の列が。

試合メンバーが開場に到着。待ち構えていたノンメンバーが荷物をおろすのを手伝ったり、声を掛けたり。ルーキーの大越元気選手がベテランの畠山健介選手に声を掛けます。

試合前の円陣。

前半13分に先制トライを決めた江見翔太選手は
「すごいタフなゲームでした。セットピース(スクラムやラインアウト)からのディフェンスもアタックも圧倒されてしまった部分があったのでそこは修正点ですが、我慢しなければいけないところでちゃんと我慢すればトライに繋がるし、そこでの集中力を欠いてしまえばターンオーバーで相手の流れになってしまうし。最後に逆転できたのは自分たちの我慢とサントリーのプライドが、日頃の練習(の成果)から発揮できたのかなと思います。勝てて良かったですけど、課題が多く出た試合でした。最初にトライはできましたが、それ以外は全然良い所がなかったので、もっともっとパフォーマンスを上げなければと思います。チームにとってもひとつレベルを上げるための試合だったと思うので、毎回チャレンジしていかないと2連覇は難しいと思いました」

その江見選手と入替でトップリーグデビューを果たした松井千士選手は
「すごい大一番でメンバーに入れてもらえたなと思って。すごく楽しみにしていて残り5分くらいしか出られなかったですが、最後逆転に繋がってすごく嬉しかったです。あまり緊張しないタイプだと思っていたんですけど(ピッチに)入るまではすごく緊張してましたね。大一番だったし(同じルーキーの成田秀平選手が先に公式戦デビューを果たして)悔しかったのもありましたけど、しっかり準備はしていたので良かったと思います。入ってからは緊張よりも早くボールが欲しくて。相手の足が止まっていたこともありましたが、スピードの部分では通用するところもあったので、そこは全面的に出していきたいです。これからさらにメンバー争いは激しくなると思うのでいい準備をして、もし出られたらしっかりチームに貢献できるよう頑張ります。」

後半26分に日和佐篤選手と交代した流大選手。いかに苦しい試合だったか、この表情が物語っているように感じました。

そして試合終了間際、苦しい時間帯にひとつのミスもなく攻め続けたサンゴリアス。最後は小野晃征選手がトライを決め劇的勝利。あっという間に歓喜の輪が広がりました。

ロッカールームでは待っていたノンメンバーが、戻って来た選手たちを労っていました。

ミーティングの最後にはこんな笑顔も見られました。

開幕から3試合連続スタメン出場中の中村駿太選手は
「勝ったことは良かったですけど、自分たちのやりたかったゲームではないし、自分自身の責任もまだまだ果たせていないので、そこをしっかり次の試合で自信を取り戻せるように・・・自信が無くなった訳ではないけど、もっと成長できるよう頑張ります」

最後に「悔しい」という言葉を残して会場から引き上げた駿太選手。

この言葉に象徴されるように、多くの選手たちが冷静にこの日の結果を受け止め、次を見据えているように感じました。

試合後、一緒に撮影していたカメラマンや記者さんの間でも「面白い試合だった!」という声が多く聞かれましたし、会場やテレビを通して観戦されたファンのみなさんも、そう感じられた方は多かったのではないでしょうか。最高の幕切れを見せてもらえましたが、チームにとってはとても大きな意味を持った試合になったようです。

今週も選手とスタッフはハードワークを続けています。
リーグ戦はまだ序盤。
ますますこれからのシーズンが楽しみになった、まさに大一番でした。

サンゴリアスオフィシャルカメラマン 長尾亜紀

一覧へ