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スマイルカフェ

初心者も楽しめるラグビーコラム

2011年12月 9日

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『試合に出る重み』

サンゴリアス5連勝!快進撃が続いています。
 
先日の試合ではマン・オブ・ザ・マッチに輝いた小野澤 宏時(おのざわひろとき)選手はトップリーグ公式戦の出場数がなんと100試合目でした。これはその前日に東芝の中居選手が達成したのに続き2人目。
100試合だと小野沢選手はカウントしていなかったそうで、特に意識もなかったようです。
 
100試合振り返って何を思いますか?
「あっという間ですね。その割になかなかうまくならないなぁなんて思います。」
相変わらず謙虚な小野澤選手。100試合の中で一番印象的な試合は「トップリーグが開幕した試合」だそうです。トップリーグ以前から戦っている選手も少なくなりました。
「あの頃は若かったですね~。当時選手だった人がコーチになってるなぁ。」と感慨深げです。
 
小野澤選手からスマイルカフェのお客様にメッセージです。

「マン・オブ・ザ・マッチは100キャップのアドバンテージがあったと思うので申し訳ないです。今まで100試合を目標にやってきたわけではないので、これからも1試合1試合を積み重ねて、沢山出られるように頑張りますので応援よろしくお願いします!」
100試合、本当にすごいですね。
 
 
一方、この試合で3年ぶりの公式戦出場を果たした曽我部 佳憲(そがべよしのり)選手は試合の重みを感じているようでした。
メンバー発表前日の夜にエディ監督から10番での出場を告げられ、「顔は泣いていないけど心は泣いていた」そうです。
3年間公式戦に出られなかったことは高校でも大学でも経験していなかったこと。それだけに「普段からしんどい練習をやってきたので、このチームでスターティングメンバーで出られたことが嬉しかった。」と言っていました。
そしていつもは緊張しないのに、前々日まで心のどこかで緊張しソワソワしていたそうです。ところが前日は緊張が収まっていました。
「前々日までは、いつも出ている選手に助けてもらおうと思っていたけれど、考え方を変えて、自分が引っ張ってったろ~!と思うようにしたら緊張がなくなりました。」
そして試合に臨むことができたのです。試合の出来は自分では40点ほど。「めちゃくちゃヒドイわけでもないけどめちゃめちゃ改善点があったから」。
 
私があまりラグビーに詳しくない頃、雑誌で大学生の曽我部選手の名前を見たことがありました。彼は本当に素晴らしい選手だと記されていたことを記憶しています。そんな選手でも試合に出られないというハイレベルな環境があるこのチームでの1試合の重みはすごいものがありますね。
出られなかった3年間、はじめの1年はつらかったそうですが、それ以降は前向き考えることができたそうです。それは「心さん(OB菅藤心さん)の考え方を学んだり、明るいノムさん(野村直矢選手)のおかげです。心の在り方を学んだ3年でした。」
 
そんな曽我部選手からメッセージです。

「またいつ来るかわからないチャンスのために、ファーストジャージを着ることができるように頑張ります!」
 
チームの勝敗の前に、チーム内ではひとつのポジションを獲得するための争いがあるわけです。でもそう思って試合を見ると、1試合1試合の重みが増しますね。
 
今週末はどんなドラマが待っているでしょうか。

フリーアナウンサー 青木 真麻

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