2011年1月 7日
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『1番と3番の違いは・・・(中村直人さん説)』
あけましておめでとうございます。今年のお正月は東京はお天気はよかったものの、大雪など大変な地域も多くありましたね。みなさん大丈夫でしたか?
今年もサントリーサンゴリアス、そしてスマイルカフェもどうぞよろしくお願いいたします。
さて、同じ呼び名のポジションでも左右で役割が違うということで始まったシリーズ、いよいよプロップまで来ました。1番と3番の違い。「俺に語らせろ」と言うに違いないOBがいますよね。昨年まで連載されていた人気コラム「プロップマガジン」のファンの方も楽しみに待っていてくださったでしょうか?
ということで、記念すべき2011年最初のスマイルカフェは「1番と3番の違い 中村直人さん説」です。直人さん、京都にいらっしゃるので電話をさせていただきました。午後なら大丈夫ということでかけたのですが、留守電。「こちらなかむらなおと~」という気の抜けた声の留守電です。
で、折り返しいただいた電話で語っていただきましたよ。以下、直人さんとの会話です。(関西弁多少違うかもしれませんがご勘弁を)
私「スマイルカフェ的に簡単に言うと、1番と3番の違いってなんですか?」
直「簡単に言うと~・・・・簡単に言うと~・・・かん・・・・かん・・・・」
私「はい??」
直「かん・・・かんたんに言うと・・・・な~んやろ。なんやろなぁ~」
まさかの「なんやろ」です。
直「わかった。3番は、我慢強い!」
私「1番は?」
直「1番は、ぎゃ~ってかんじ。ぎゃ~っていう。」
私「ぎゃ~??」
直「3番が『おしん的』な我慢強さ、だまって耐え忍ぶって言うね。で、1番は前面にぎゃ~っと感情的に行くって言うかんじかなぁ。」
私「じゃあ、精神的に我慢強い人が3番ってことですか?1番と3番のどっちをやるかって、そういう性格的なことも見極めて決まるんですか?」
直「ううん、まったく。おデブちゃんだからプロップやるの。」
私「1番とか3番とか関係なく?」
直「たまたまどっちかに割り振られるだけ」
ではなぜ3番は我慢強さが必要なのか。直人さん説ですと、前回のスマイルカフェの4番と5番の違いにも出てきた話ですが、スクラムを組む時に3番の前には相手の1番2番がいます。つまり相手の1番と2番の間に入り込むので両肩に力がのしかかってきます。一方、1番は相手の3番が自分の右肩にのしかかってきて左側はフリーなわけです。だからかかってくる重さが3番の方がツライのです。ですから「耐え忍ぶ」そうです。
ですから昔は3番の方が大きい選手が多かったようですが、最近、ハタケ(畠山選手)のような3番が出てきました。動ける3番です。
「めっちゃうらやましい。おれもあんなんなりたかったわぁ!そしたらまだラグビーやめてなかった!」
だそうです。
私「やっぱりプロップの大きな仕事はスクラムですか?」
直「そうあるべきだと思ってる。80分のうち、スクラムにかかる時間はわずか何%だという考えの人もいるけど、スクラムで圧倒するっていうのはやっぱり大事。スクラムを組んでるときに自分たちよりうしろにチームのみんながいるんだから、圧倒している背中見せたいし、弱ってる姿は見せたくないっていうか。自分たちが頑張ればうしろにいる選手たちみんなの勇気づけになるって思って組むねん、かっこつけてる時はね。」
私「かっこつけてるときはですか?」
直「ぐふ。でもな、大学生とか若いやつには必ずそう言ってる!」
では最後にスマイルカフェのお客様にメッセージお願いします。
「これだけは言わせてください。譲れません。1番より3番の方がかっこいい。ハートが違う!」
これには反論してくるOBがいそうですね~。いますね~。続きはお楽しみに。
さて、いよいよトップリーグも最終節です。早いですね。最終節は大切な東芝戦。寒さを忘れるような熱い試合を期待したいですね。秩父宮ラグビー場で大きな声援、ぜひよろしくお願いします!