2009年6月24日
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『藤原選手の復帰』
2年間という長い長いリハビリ生活を経て藤原 丈嗣(ふじわらたけし)選手がグラウンドに戻って来ました。
約1ヶ月前の府中のグラウンド。全体の練習が終わると同時に清宮監督やコーチがみつめる中、ただひとり藤原選手はテストを受けていました。それは、チームの一員として復帰できるかどうかの能力テストだったのです。
藤原選手が2年間というリハビリを頑張ってきたことを知っているサンゴリアスのメンバーはそのテストの様子を不安そうに見ていたり、あえて見ないようにしていたり、それぞれだったように思います。私もクラブハウス2階の食堂から見ていいものなのか見ない方がいいのか複雑な思いで少しだけ覗いていました。
瞬発力や俊敏性をテストしたり、フィットネステストもありました。
そしてテストが終わったその日、清宮監督から「頑張れよ!」という言葉と握手で復帰が告げられ、藤原選手は再スタートを切ることになったのです。
2年前の春、藤原選手は同期の野村 直矢(のむらなおや)選手と共にニュージーランドへラグビー短期留学。そこで痛めてしまった腰、ヘルニアがまさかこんなに長引くとは・・・。
ケガをして最初の1年は府中でリハビリ。翌年、つまり昨年は仕事をフルタイムでこなし、仕事後にJISSでリハビリ、ラグビー部は休部という形だったのです。
その間、新しい選手も入ってくるし、きっと焦りなどもあったと思いますし、そんな中でどういう気持ちでリハビリに励んでいたのでしょうか。
「みんな本当に優しくて、いろいろ励ましたり声を掛けてくれるんです。それなのにそういう言葉を好意的に感じられないときもあって、自分の人間の小ささを感じました。リハビリ1年目の方がチームを見るのが辛かったですね~。2年目は客観的に見られるようになりました。新人の活躍が刺激になったり。リハビリのモチベーションに関しては、この先どうなるかとかってあまり頭がいい方じゃないから深く考えなかったので大丈夫でした。とにかく周りの人に恵まれてたから、僕がすねたりしてもいい方向に向かうようにしてくれる人がいたり。それはチームでも会社でもJISSでも。」
藤原選手はそう言いますが、選手の誰に聞いても2年間のリハビリなんて絶対辛いと言います。治る目処が立ちづらい中でのリハビリ、本当に大変だったと思います。
そして、ついに再スタートとなったチームのみんなとの久しぶりの練習、藤原選手はどんな思いだったのでしょう。
「2年間休んでたんで『よろしくお願いします!』っていう気持ちでした。」
そんな藤原選手、登録は今もウイングですが、練習では何やらフォワードの中に。
続きは次回のスマイルカフェで。
こちらはおまけの写真。納豆も平気で食べる珍しい外国人・ソンゲタ選手。