2015年7月14日
サンゴリアスラグビー大辞典 #246“特別編”『ミーティング』畠山健介
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「ミーティング」(解説:畠山健介)
試合終了後、ロッカーに戻ってすぐにミーティングをします。チームとしてはその日の最後のミーティングとなります。試合に出たメンバー、出ていないメンバー、スタッフ、全員がロッカールームに集まって、小さなミーティングをします。
まず監督、そしてキャプテンから一言あって、場合によってはバイスキャプテンからも一言あります。そして勝利した場合は、マン・オブ・ザ・マッチを受賞した選手のコメントと、あと50キャップとか100キャップなどの記念となる試合だった選手、それから試合とは別に、子どもが生まれたり節目となることがあった選手がしゃべったりします。そして次の週へ向けての連絡、だいたいそんな展開です。
勝った後は、比較的、次の週に向けてメンタルもポジティブに準備出来るので、ロッカールームの雰囲気もいいんですが、負けた時は、“負け”の次から準備しなければいけないので、負けた悔しさもありますし、少し重たい雰囲気が漂っています。
ミーティングが終わったあと、リカバリーしてシャワーを浴びるんですが、アフターマッチファンクションに向かうまで、コーチとしゃべったり選手としゃべったりという、個々のコミュニケーションを行っています。ユニット単位であるいはチーム単位で話し合うことはごく僅かなので、個々で「ここはこうだったね」とか、「もうちょっとこうした方がいいんじゃないか」など、足りない部分とかに意見があるときには、選手間、あるいは選手同士でやっています。
優勝したときはもちろん盛り上がりますが、結構、安堵感みたいなものもあります。嬉しいことは嬉しいんですが、「あぁ、勝てて良かった」「ホッとした」「これでシーズン終わりだ」という、意外と落ち着いた雰囲気のときもあります。チームカラーにもよるでしょうし、チームのそれまでの状況にもよるでしょうが、チームによっては勝っても負けても、優勝してもしなくても、音楽をかけたりするところもあるようです。そこはそれぞれのチームカラーが出て、面白いところだなと思います。