2015年6月18日
サンゴリアスラグビー大辞典 #239“特別編”『引分』佐々木隆道
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「引き分け」(解説:佐々木 隆道)
引き分けはなかなかあることではないですが、自分たちの力を出して、引き分けだったらしょうがないなという感じではあります。引き分けは珍しいですが、それは結果として、「勝った」「負けた」と同じで、自分たちに結果として降りかかってくるだけです。だから何?という訳ではないですね。
負けるよりは良いですが、自分たちをなぐさめる意味で「負けなくて良かったね」と言うかもしれませんが、内容にもよると思います。ひどいゲーム内容で同点で終わって良かったという時と、追いついて同点まで持ってこれたというのとはまた違います。さらに、リードしていて引き分けに持ち込まれた時は、相当悔しいです。でもやっぱり負けより引き分けの方が良いに決まっているし、引き分けよりも勝ちが欲しいですよね。
負けでも良い負け方、引き分けでも良い引き分けはあります。ただそれは自分たちを納得させるためのなぐさめみたいなもので、自分たちが勝手に作り上げているだけなんです。結果は、勝ちか負けか引き分けしかない。そこに理由なんていらないんです。
引き分けがあるとリーグの勝ち点とかが微妙に変わってくるので、リーグの運営としては引き分けがあっても面白いとは思います。トーナメントでは、決勝で引き分けて、同点優勝というようなのは昔はよくありました。そういうのは選手としては、ちょっとすっきりしないんじゃないかなと思います。優勝チームが2つあるというのは、ちょっと違和感がありますよね。