2015年6月 9日
サンゴリアスラグビー大辞典 #236“特別編”『ラストプレー』日和佐篤
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「ラストプレー」(解説:日和佐篤)
ラストプレーを告げるホーンは前半後半それぞれ40分の時点で鳴りますが、前半最後に自陣の22m内で押し込まれている時などは、マイボールであればボールを蹴り出して前半を終わらせます。チャンスだったら攻めて、もう1トライ取ろうとします。
そういう判断が全員で出来ているか出来ていないか、とても重要なところです。ピンチで自陣5mなんていう時には、もうすぐにボールを蹴り出して欲しいと思います。
後半の試合終了前の時には、時間とトライの数を意識します。4トライ以上でボーナスポイントが1ポイント入るので、8点差以上の時はもう1ポイント取りに行きます。トライを取られてゴールを入れられても負けないので、リスクを背負ってでも攻めに行こうということです。
ホーンが鳴ってすぐ蹴り出す時は、トーナメント方式で勝っている時です。リーグ戦では、既に4トライ取ってボーナスポイントをもらっている時ですね。
鳴ってホッとするとかようやく終了、とかいうことはあまり思いません。基本的に気にしていません。いつも「終了まであと何分で何ポイント」というのを時間を見ながら意識していますから。
ホーンがない時代には、だいたい80分からプラス3分ぐらい、ボールを継続してから蹴り出せば、まぁノーサイドだろう、ぐらいな感覚でやっていました。
感覚ですから、昔はもう終わりだろうと思って蹴り出してもまだノーサイドじゃないという時がありました。そういう時は、レフェリーと話しながらプレーするという感じです。「あと何分ですか?」と訊いて「ラスト1プレー」と言われれば蹴り出します。レフェリーによっては、教えてくれない人もいた記憶があります。