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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2015年4月28日

サンゴリアスラグビー大辞典 #225“特別編”『ハーフタイムその4』畠山健介

サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
 
 
「ハーフタイム」その4(解説:畠山健介)
 
 
ハーフタイムでみんなが違う方向を向いたまま、統一されないままロッカーを出てしまうと、どのスポーツでも良い影響を与えないと思いますが、僕が携わってきた中では、バラバラだという印象のハーフタイムはこれまでありません。
 
フォワードとバックスは多分考えていることが違って、フォワードは「押せる、押せる」と思っていて、バックスは「早くボールを出してくれ」という、ユニット単位の違いはあったとしても、選手個々がバラバラの意見を言うということはまずないと思います。それは「フォワード」「バックス」というくくりがある、ラグビーというスポーツならではかもしれません。
 
ただチームとして、後半さらに伸びるか、失速するかというのは、どれだけ良いハーフタイムを過ごせたかということが影響すると思うので、ただ休む10分ではなく、次のセカンドハーフに向けて「良い準備をする」という10分間だと思います。
 
JKジャパン(ジョン・カーワン ヘッドコーチ時代の日本代表)の時のジュニアオールブラックス戦で、ファーストハーフではボロボロに負けていて、ハーフタイムでJKがもの凄い渇を入れたことがありました。「後半だけでも勝ってみせろ!」と。そう言われてセカンドハーフだけ、スコアが少し相手より上回ったということがありました。印象に残って覚えているハーフタイムですね。

サントリーでも日本代表でもそうですが、やることを確認しているので、それ程ハーフタイムでバタつくようなことはないです。ちょっと興奮する時などはありますが、バタバタするようなハーフタイムは少ないです。
 
試合前は始まりなので緊張もしますし、早く試合をしたいという興奮もあるんですが、ハ―フタイムでは既に1回プレーしているので、興奮は多少ありますが、後半勝つために何をしなきゃいけないかと、ちょっと冷静になって振り返ることが多いと思います。どちらかというと試合前よりは落ち着いています。
 
グラウンドに再び出て、円陣を組みますが、あそこではテクニックの部分と、メンタル的な部分を、キャプテンなりリーダーなりが鼓舞するという感じです。
 
<了>

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