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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2015年4月 2日

サンゴリアスラグビー大辞典 #218 “特別編”『試合開始20分その2』小野晃征

サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
 
 
「試合開始20分」その2(解説:小野晃征)
 
 
最初の入りから開始20分までのプレーについては、1人1人考えていると思いますが、とくに10番、ゲームコントローラーとして、全体的なことを考えています。
 
グラウンドの外からの指示もありますし、スクラムだったらフロントローの選手には「今日どんな感じ?」「レフェリー、どう?」「ラインアウト、どう?」と聞いたり、ウイングとかフルバックの選手には「スペースどこにある?」というコミュニケーションを、ちゃんと取るようにしています。
 
ただ自分の目の前のプレーだけではなくて、全体的にいろんな人とコミュニケーションを取って、「今日はここが行けそう」ということであればそこをポイントにゲームを組み立てたり、ラインアウトが良かったら、よりタッチに切って行ったり、ということを考えています。
 
その日の試合の流れは、この最初の20分でだいたい分かります。雨だったら、「今日はセットプレーが多くなる試合で、トライも難しいから、3点取れるところは取って行こう」とか、「今日は凄くコンディションがいいから、ボールを動かしたら相手もバテてトライも取れる」と思ったらそっちへ持って行きます。

 
相手がセットピースを狙って来たら、逆にこっちは「フェーズをもっと重ねよう」とか、逆に相手がボールを動かそうとしていたら、こっちはちょっと「落ち着いてセットプレーに戻そう」とか、そういうことを考えます。
 
相手もボールを動かすチームだったら、「今日はハイスコアになりそう」とかいうのは分かります。今シーズンのヤマハ戦でしたら、相手はキックが凄く多かったので、カウンターのチャンスもありました。一方で雨が降っていたので、なかなかトライも取れないと思って、3点を狙いに行きました。
 
 
<了>

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