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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2015年3月24日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #215 “特別編”『トライ・シチュエーション その4』

サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
 
 
「トライ・シチュエーション」その4(解説:成田 秀悦)
 
 
トライが絶対欲しいという場面で起用される事が多いのが僕で、それはエディーさん(ジョーンズ前監督)の時代からありました。トライを必要とされて起用されるという状況は、試合になるまでプレッシャーになりますし、それまでいろいろなことを考えます。
 
考えたくないですが、いろいろな試合をやっている状況とか、ダメなシーンも良いシーンもどちらも考えてしまうんです。とくに考えるのは試合前日の寝る前ですね。
 
これまで1試合で4トライを獲ったことが3回ありますが、最初に4トライを獲った時は、エディーさんが前日に1本のムービーを作ってくれたんです。それからはずっとその映像のイメージを、寝る前も考えていますし、ふだんボーッとしている時も、それだけ考えたりしています。
 
初めて4トライした試合ではそのイメージ通りに臨めたんです。シェーン・ウィリアムズ(元ウェールズ代表/三菱重工相模原)とジオ・アプロンという南アフリカ代表のウイングの映像で、どっちも小柄な選手なんですが、その小柄なウイングがどうやってトライを取るかという映像なんです。

 
2人がトライを取っている映像と、最後に僕の映像も並べて、「こうやってトライを取るんだ」「こうやってボールをもらうんだ」っていうシチュエーションが分かる映像を、エディーさんがシンプルに作ってくれたんです。
 
2人と僕はスピード感などが全然違うんですが、その2人はほぼ僕と同じ身長で、「小さくてもトライはこういう動きをしたら取れる」というお手本の映像を見せてくれた訳です。それをずっとイメージして試合に臨んだ結果の4トライです。
 
<つづく>

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