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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2015年2月12日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #204 “特別編”『ラック その1』

サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
 
 

「ラック・シチュエーション」その1(解説:辻本 雄起)

 
 
ボールキャリアがタックルブレイクをして、タックルを振りほどいて前に出るという形が理想です。ラックが出来なければ、それだけ前に出られるということですから。つまり無理にラックをつくりにいくことはない、ということです。
 
ただ相手も必死になってディフェンスしてきますから、ボールキャリアへのタックルが起きた時に、ボールキャリアが倒されてラックが出来ます。ルール上はタックルされて倒れたらボールを離さなければいけませんが、相手もコンテストしてくるので、そこで両チームの選手が組み合った時点が「ラック」になります。組み合った瞬間からのボールの争奪戦が「ブレイクダウン」になります。組み合ってどちらがボールを出すか、というプレーです。
 
試合の中での最初のラックというのは、どこのポイントで出来るかということがだいたい分かっているのですが、ラックを何回もつくってフェーズを重ねながらコンテストを繰り返すのがサンゴリアスのラグビーですから、最初のところで出来るラックも、だいたいエリアなどを予測しておくことになります。
 
この最初のラックが出来た時に、そこでボールが出なかったならば、攻撃がテンポの良いアタックは終わってしまいます。次のプレーに繋がっていきません。ですから最初のラックは必ずボールを出さなければいけないと思います。もし出なかった場合は、リズムが出てきません。
 
ラック・シチェーションでの心構えとして、ボールキャリアのサポートを意識することが重要です。2人目、3人目が遅れたり、何も仕事をしなければ、ボールも取れませんし、ターンオーバーされてしまいます。次のアタックも出来ません。
 
<つづく>

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