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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2015年10月19日

「少年サンゴリアス」Vol.46 塚本健太『きつい水泳』

「少年サンゴリアス」Vol.46 塚本健太『きつい水泳』
 
 
小さい頃は「ケンタ」とか「ケンちゃん」と呼ばれていました。高校に入ってからは「ケンタ」と「ツカ」の両方で呼ばれました。「ケンタ」「ケンちゃん」時代は、やんちゃでもなく普通の少年でした。水泳とラグビーをずっとやっていました。
 
水泳は親に言われて、3歳から6年生までやっていました。選手コースで、練習は毎日。練習がきつくて、楽しくなくて、自分はずっと嫌でした。自由形です。ずっと「やめたい」と言ってました。
 

ラグビーは通っていた小学校にたまたまスクールがあって、自分には兄貴がいるんですが、その兄貴が友だちと入っていたので、2年生の時から僕も始めました。自分からやりたいという感じでした。皆での遊びの延長線上だったので楽しかったです。
 
ラグビーの練習と水泳の練習の両方がある日は、ラグビーの練習をした後、夜に水泳の練習をするんですが、しんどい時は「今日はラグビーやったし水泳は行かない」と言って行かなかった日もあります。ラグビーは週2回、水泳はほぼ毎日のペースでした。

 
水泳は、夜スイミングスクールへ行って、プールで泳いで帰ってくるんです。選手コースで、やっていくうちにタイムが上がっていき、まずまずのところまで行けました。小学校でマラソン大会があって、6年生の時に「1位をとったら水泳をやめさせて!」と親に言いました。とってもやめたかったので、1位をとってやめました(笑)。
 
今となってみれば、水泳をやっていたことによって体つきにも影響があったと思いますし、心肺機能の土台が作れたと思います。普通に“泳げる”っていうのもありますしね(笑)。
 

『楽しいラグビー』
 
ラグビーはずっと楽しくやっていました。水泳はしんどいことを1人で黙々とするという印象でしたが、ラグビーはしんどくもないし、友だちと皆でワイワイできて楽しかったですね。
 
中学でもそのままラグビーを続けて今に至りますが、ラグビーが楽しいと思う気持ちは当時と同じです。点を取ったり相手を抜いたり、というのが上手くいっていたのかなと思いますし、良いものをたまたま見つけたのかなと思います。
 
「成績は悪いけど優等生」という感じでした(笑)。水泳をやめてラグビーのスクールで、平日は選手だけで遊び感覚で集まってやって、土日はコーチに教えてもらっていました。楽しかったですね。それでラグビーを続けて行こうと決めたのは、高校へ入る時で、その先まで考えていませんでしたが、とりあえず高校でやろうと決めました。

 
高校でのラグビーは、やっぱりきつかったですね。やめたいとは思わなかったですが、今までやったことなかったことばかりでしたので、「これが本気でやるっていうことなのかな」と思いました。ずっと試合に出られなかったので、「出たい」という気持ちでやっていました。だいたい普通でしたが(笑)、足は速い方だったと思います。
 
「勉強が出来なくても、何かひとつ夢中になれるものを見つければ、それを一生懸命やることで、何かに繋がっていくんじゃないか」と思います。好きなラグビーはもちろん、水泳もマラソンで1位になるまで続けたんですが、「きついから簡単にやめるというのはダメだよ」ということを、親が教えたかったのかなと思いますし、今でもきつい時に、すぐに違う方、楽な方へ行って諦めるとかは、ないですね。

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