2014年12月 9日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #190 “特別編”『ファーストプレー その3』
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「ファーストプレー」その3(解説:青木 佑輔)
キックオフを受ける方であれば、前へのボールをチェックしつつ、弾道を見てボールを取ろうとするフォワードをリフトするかしないかを判断します。自分がリフトしないところであれば、すぐに後ろに下がって決められたフェーズに合せてセットします。逆に蹴られたなと思ったら、すぐに逆に走ります。それが僕のファーストプレーで、そのためにいちばん気にしているのはボールです。結果的にそこで判断を誤るということはあまりないですね。
以前まではフォワードでは内側から2番目なので、フタをするような感じで追っかけていきます。だいたい右奥に相手は蹴ってくるので、そうしたら相手がオープンの方へ入って来ないように、みんなでフタをするような感じでボールを追いかけます。
最初の立ち上がり10分というのがいちばん大切なので、そこでその10分をどのように過ごしていくかということを考えた時に、スクラムでもラインアウトでもそうですが、ファーストで崩れるとなかなかボールを取り返すのは難しいです。相手も元気が良くなります。そうするとその10分間で点が取れなかったりしてきます。ですので最初の10分で相手にボールをやらないことが大切だと思います。
最初の10分でこっちが点を取ったり、10分間ボールをキープし続けていれば、相手は攻撃出来ていない訳ですから、そうするとこっちは勢いに乗ります。点が取れなかったとしても、取られなければ、僕らはどんどんフィットネスで相手より勝っていくというイメージがあります。攻められている時は、点を取らせなければ、大丈夫という感じになります。
最初の10分は、やっぱりボールを取り返すのはなかなか難しいです。相手もまだ元気がいいですので、そういう状態ではボールをキープし続けてアタックしていることが大切だと思います。