2014年11月20日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #186 “特別編”『キックオフ その4』
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「キックオフ」その4(解説:大島 佐利)
味方のキッカーが蹴る前にハーフウェイラインを越えてはいけません。そうするとオフサイドを取られて相手ボールのスクラムで試合再開となります。ですので、チェイスする選手としては先ずはオフサイドをしないことを気をつけるんですが、キッカーがどこに蹴るかは予め僕らは見方の選手は聞いています。
ですのでこのエリアだったら誰が最初に働きかけるかとか、それ以外の選手は例えばディフェンスラインを揃えて出るとか、役割を決めて臨んでいる訳です。完全に奥に蹴るのであれば、飛び出すのではなく、全員が面をつくって追いかけるとか、きちんと整理してから出ていくことが大事です。
ボールに仕掛ける味方が、相手のキャッチと同時にドンピシャで入って先に獲れるのであれば、もちろん獲りに行けば良いし、もし相手が完全に先に取ってしまえば、追いかけていた人の後ろに、揃っているラインがあるので、きちんと戻ってそこに入っていかなければなりません。
まずは相手の陣形を見て、手前に蹴るボールを取りに行くか決めるんですが、例えばボールに働きかける選手が相手に1人しかいなかったら、手前に良い高さのボールが上がった時には、1対1の戦いになるので迷わず行きます。
僕の感覚ですと、そうなったら背が高いということよりも、背が高い選手が取ろうとしている前に入ってしまえば、自分がボールを取れるという感覚があります。
<つづく>