2014年10月28日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #179 “特別編”『選手入場 その1』
サンゴリアスラグビー大辞典“特別編”として、試合の日に起こるシーンやシチュエーションを選手が紹介します。試合前後を含めた場面場面を、選手たちならではの経験と感覚をもとに解説していきます。
「選手入場」その1(解説:佐々木 隆道)
最近の選手入場ではエスコートキッズの子どもたち手を繋いで入っていきますが、子どもたちとはフィールドに出る直前に合流します。子どもが先に通路に並んでいて、そこにロッカーから選手が出てきて、順番に前から手をつないでいきます。
通路に行くタイミングは、相手チームより遅かったりすることもあります。それぞれミーティングが長引いたり、選手の円陣が長かったりというのがあると思います。一応「試合開始の何分前に来てください」というルールはあるので、そんなに通路にいる時間は長くないです。
そこで相手チームと顔を合わせる訳ですが、挨拶したり喋ったりする時もあれば、しない時もあります。チームで並ぶ順番が特に決まっている訳ではなく、適当だと思います。まぁ、“早く行きたい派”と“ゆっくり行く派”っていうのがあるんじゃないですか。ジョージ(スミス)は「いちばん最後」って決めていたみたいですが、決まっているのはキャプテンが先頭ということくらいですね。
僕は滑り止めの松ヤニスプレーで手がベタベタするので、子どもとつなぐ前はあまりつけないようにしています(笑)。入場して写真撮影などのセレモニーが終わった後にたっぷりつけるように気をつけています。それから小さい子だったらあまり速く歩かないようにして、前の選手との距離が空いてしまっても、子供のペースでゆっくり入っていきます。
入るタイミングは合図があって、歩くコースは決まっていて、入っていって並ぶ場所も決まってます。子どもは選手の前に並ぶので、自分が並んだところで自分の前に誘導してあげます。それから写真撮影をします。そして写真を撮ってから別れる時に、ボールをあげたりします。子どもたちにとっては思い出になるし、持ち帰れるものもあるというのは、良いんじゃないでしょうか。
<つづく>