2014年4月24日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #154『アングルチェンジ』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「アングルチェンジ」(解説:宮本 賢二)
ボールをもらう時のコースチェンジのことだと考えてもらえればいいと思います。相手に対して真っ直ぐ走るのではなくて、相手のインサイドショルダー側に、ボールをもらう瞬間にアングルを変えることです。
インサイドショルダーというのは密集に対しての近い方の肩のことです。例えば右側の密集からボールが出た時、相手の左肩がインサイドショルダーになります。ボールがいわゆる順目(ボールがパスされてくる方向)に送られてくることを予想して、相手はアウトサイドつまり右肩を意識して外側に押し出していく感じで守っていますので、それとは逆のインサイドショルダー側は弱い方の肩になります。そのインサイドショルダー側、つまり向かって右斜め側にコースチェンジする訳です。
攻めている側にとっていちばん良くない形は、ボールを持って真っ直ぐに相手に当たる形です。真正面で当たってしまうと相手も強い体勢です。ですのでアングルチェンジはみんな無意識にやっているプレーだと思います。アングルチェンジが上手くいったかどうかは、ゲインラインを越えているかどうかで、ボールを前に運べていればOKです。
アングルチェンジの逆側へ行く時もありますが、その時は先にボールをもらってステップを切るショートステップになります。この場合はアングルチェンジとは言いません。アングルチェンジはボールをもらう瞬間にやるプレーで、真っ直ぐ走ってボールが来た瞬間にコースを変えるんです。ボールをもらわずにダミー役になって、アングルチェンジで相手を引きつけ、外側(アウトサイドショルダー側)にスペースを生むという役割もあります。
守る側になった場合は、1人でディフェンスをしないということが原則で、アングルチェンジされてインサイドの選手がつられた場合は、アウトサイドの選手が寄らなければなりません。横の選手と連携して、チームとしてディフェンスするということが重要です。