2014年3月13日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #142『ハンドオフ』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「ハンドオフ」(解説:長友 泰憲)
ボールを持って走って行った時、タックルに向かってきた相手を、ボールを持っていない方の手で押さえるようにして抜いていきます。そのプレーをハンドオフと言います。その時に手に体重を乗せて押す力の反動を外側への力、推進力に変えて、さらに自分をスピードアップさせたりもします。そしてその人を抜いて行くんです。
ハンドオフはタイミングが大事で、こっちが遅く出し過ぎると押せないですし、早く出し過ぎると相手にカットされる、つまり手を払いのけられてしまいます。ですからタイミングがとても重要で、相手が来た状態を粘りながら状況を見て、自分のリーチの長さも考えて、じっと我慢しながら手を出す時は素早く出します。手押し相撲のタイミングのようなものですね。
右手も左手も、両方でハンドオフが出来るようになった方が良いんです。僕のポジション(右ウイング)の場合は、相手から遠い外側の右手でボールを持って左手でハンドオフするパターンが多いんですが、反対側へポジションを変えたり、内側に抜いていくこともあるので、今は両方を練習しています。
密集地帯ですとあまりやりません。たぶん怪我しやすいのではないかと思います。味方が追いついてくるのを待ちたい時には、あえてハンドオフして手を出して、我慢しながら待つということもあります。そういう使い分けがあると思います。
ディフェンスに回った時、外国人の選手などは結構ハンドオフをしてくる選手がいます。ハンドオフをしそうな選手を頭に入れておいて、心の準備をしておきながら、実際にやられたら手で払って下に落とし、バランスを崩して一気に肩をあてると、相手が倒れやすくなります。待って、待ってのタイミングですね。
ハンドオフはサントリーではザワさん(小野澤)、平さんが上手いですね。たぶん大志(村田)も上手いんじゃないでしょうか。