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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2014年3月 4日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #139『クラウチ - バインド - セット』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「クラウチ - バインド - セット」(解説:池谷 陽輔)
 
 
スクラムで組む時のレフェリーの掛け声です。「クラウチ」で身をかがめ、「バインド」は両チームの1番と3番が、1番は左手で、3番は右手で、相手とつかみ合います。バインドする場所はだいたい決まっていて、たいてい1番の腕が下から、3番の腕が上からという形で交差して相手の脇の下あたりでジャージを掴み合って組みます。そしてレフェリーの「セット」で当たります。
 
最近のジャージはピチピチのものが多いので、バインドと言ってもなかなか掴めません。ですが、要は掴める距離で組むという意味でのバインドなので、掴むというより触れていることがポイントになります。バインドでは「イヤー・ツー・イヤー」、相手の耳と自分の耳が隣同士になるように、と言われています。
 
2013-2014シーズンからこの組み方になりましたが、それまでとは組む直前の両チームの距離が、半分以上短くなりました。イヤー・ツー・イヤーを通り越している場合もありますから、かなり接近した状態から当たります。今までは頭と頭を超えて当たるぐらい距離があったので、当たった時の衝撃が全然違います。分かりやすく言うと、これまでより30cm程度相手と近い状態からヒットすることになります。

 
今はヒットする時の勢いの勝負というよりも、スクラムを組む8人の固まり、結束力で勝負、という要素がより強くなりました。当たるタイミングは、フッカーとナンバーエイトに合わせて、皆で当たるということになります。サントリーでは今、新しいルールにのっとった良いセットが出来ていて、まとまって当たることが出来ているので、前より良いと思います。
 
オールブラックス対日本代表でも、日本代表がしっかりと止めて、押していたシーンを皆さんもご覧になったと思いますが、近くでまとまっていれば、相手がいくら大きくても、止めることが出来たり、押したりすることが出来るんですね。力任せ、当たりの強さが重要だったこれまでに比べて、まとまって固まりで押すという事が重要になりました。

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