2013年12月31日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #122『ラインアウトコール』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。<br>
「ラインアウトコール」(解説:篠塚 公史)
アタックの時にラインアウトリーダーがコールします。チームによって違いますが、ラインアウトに入る前にどうするかを決めているチームもあれば、並んでから相手のディフェンスが空いているところを探して、そこで跳ぶコール(サイン)を出すチームもあります。あるいは、相手のディフェンスを先に読んで、どう動くか考えてその裏をかいたサインを出すケースもあります。
コールは数字だったり、人の名前とか、色とかいろんな種類があります。各チームで違いますが、それぞれに投げる人、投げる場所、タイミングなど意味があって、それをサインにして伝えています。この数字を言ったら「誰が跳ぶ」「どこに投げる」というサインですね。相手のサインは、分かる時もありますが、ディフェンスの時はコールを聞いてから跳んでいたら遅れることもあるので、あまりサインを気にせずに相手を見て跳ぶというやり方をすることもあります。
コールする時には、自分が自信を持ってコールしないと周りが不安になってしまうので、そこに気をつけています。もしミスをしたり、ボールを取られたりしても、次は切り換えて、また自信を持ってコールする、ということです。1回ミスして自信を失くした態度でコールすると、周りにいる味方にも相手にも分かってしまいます。そうするとまた悪い循環となって、ミスしてしまうなんていう時もありますから。
コールが調子が良い悪いというよりも、読みが当たっている時はあります。並ぶ前に相手のスペースを見て、あそこはわざと空けているな、わざと空 けておいてそこに投げさせたいんだな、とか、もちろん空いているところに相手のディフェンスが跳べない場合もありますし、いろいろと読み合いになります。一瞬の判断ですね。
試合毎にどうディフェンスするかを変えるチームもあるので、試合前に見たり、試合中に感じたり、自分たちがディフェンスする時も同じで、相手がどこに投げたいのかを考えて、自分がリードしてラインアウトに臨みます。
ラインアウトを見る時は、アタックでは相手のディフェンスが跳んでいない時に、こちらがジャンプしてボールを取ることが出来たら、良いラインアウトだと思ってください。相手ディフェンスが跳んで、同じぐらいの高さで獲った時は、あまり良くないなという状況です。守っている時にも同じで、読みが当たったかどうか。競り合えたかどうか。そこはもう、駆け引きです。