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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年11月28日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #113『アドバンテージ』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「アドバンテージ」(解説:竹本 隼太郎)
 
 
相手が反則をした時に、こちらが優位な形で攻めていれば、そのまま攻め続けられる、その優位性を有効に使えるというルールです。なぜ僕がアドバンテージの解説をするかというと、剛(有賀)に「アドバンテージが出ると、タケはいつも『アドバンテージ!』と叫んでるよね」と言われたからで、確かにそう叫ぶのは習慣になっています。
 
叫ぶのには理由があります。レフェリーが「アドバンテージ!」と選手に声を掛けても、密集にいるフォワードや外にいるバックスには聞こえない時があります。なので大声を出して、アドバンテージが出たということをみんなに伝えたいと思っています。アドバンテージが出たということは、ダイナミックに攻めて、その後のプレーでミスをしても遡ってペナルティーキックをもらえるので、得点を狙ってハイリスクなプレーでもアタック出来るということです。
 
ですのでチャレンジするチャンスをチームで意思統一するために叫んでいるんですが、これがもし消極的なプレーで近場でポイントをつくって時間を費やして、アドバンテージが消滅してしまうと、得点には結びつかず、もったいないことになります。そういう意味で、「アグレッシブにダイナミックにアタックしよう」という気持ちを込めて、アドバンテージが出たときには大きな声で情報を伝えています。

 
去年のプレーオフの決勝で、アドバンテージが出た後に、晃征(小野)が右サイドに大きくキックパスして、大志(村田)がワンバウンドでキャッチしてトライしたプレーは、有効にアドバンテージを活用したプレーでした。アドバンテージが出ているのでキックやキャッチでミスしても、反則のあった位置に戻ってペナルティーキックから始められるので、安心して蹴ることが出来ます。ですから「アドバンテージが出た場合は攻めないともったいない」のです。
 
アドバンテージはボールがある程度前に進んだら消滅します。いくらパスを繋いでも横にパスを続けていて少しも前進していなければ、アドバンテージもずっと続きます。前にキックを蹴ってそれがマイボールになったりすると、アドバンテージは消滅します。時間で消滅する訳ではなく、ペナルティーを取った場合に値する分前進したり、こちら側が十分優位に展開したと判断された場合に消滅します。アドバンテージを示すポーズは、ずっとレフェリーがしていますが、アドバンテージが終わると「アドバンテージ・オーバー」とレフェリーが言います。オーバーと言った瞬間に、ノックオンなどのミスをすることがたまにあります。それだともったいないので、アドバンテージが出たら、出来れば一発で仕留めたいですね。

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