2013年10月 8日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #099 『IRBランキング その2』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「IRBランキング その2」(解説:辻本 雄起)
IRBランキングで南半球勢の次にランク(インタビュー時点)される北半球のラグビーは、大きなフォワードと優れたキッカーがいる、というイメージです。シックスネーションズという大会に参加している伝統的なイングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、そしてフランス、イタリアが、北半球の中心になっています。
いま2年連続でシックスネーションズで優勝しているウェールズが強く、そのウェールズに日本代表が初勝利を挙げました(13年6月)。フィットネスやスキルを若い頃からの育成システムで鍛えられていて、そこに勝つのは簡単ではないと思いますし、メンバーが若いと言っても国を代表して来ているわけですから、勝ったということは凄く大きな意味を持つことだと思います。
フランスは、シャンパンラグビーと言われていて、フォローする選手がどんどん出てくるような、湧き出てくるようにしてボールを動かすラグビーだと昔から言われています。フォワードが大きくて、フロントローにしっかりした強い選手がそろっているので、スクラムが強いんです。個人的にはウェールズとフランスが好きです。
北半球では、イングランドを中心としたリーグとしたプレミアシップ、フランスにはトップ14、イタリアにはプロリーグのスーパー10、という大会があります。ウェールズ、アイルランド、スコットランドのプロチームのリーグ戦である、セルティックリーグというのもあります。ハイネケンカップという、サッカーで言えばチャンピオンズリーグと同じような位置づけの大会もあります。今年の大会ではフランスのトゥーロンが優勝しました。
北半球は国内リーグを持っている国が多いと思います。南半球の選手が北半球で活躍しているというケースもありますし、いろいろな兼ね合いがありますが、そうやって切磋琢磨しているうちに、北半球が南半球を追い越す可能性も、もちろんあるのではないかと思います。
アジアのラグビーは北半球なわけですが、ティア2というIRBのランクがあって、それは世界ランク10位以下の国になります。そこに日本もいますし、フィジー、トンガ、サモア、ルーマニアなどが入っています。ですので地域ごとで捉えるというよりは、国ごと、国単位で捉えていくことだと思います。世界的には、今後アルゼンチンやイタリアが強くなっていくと思います。
試験的ルールという形で、ラグビーのルールは毎年ではありませんが、改正があってどんどん進化しています。アタックが有利になったり、ディフェンスが有利になったり、ケースバイケースですが、どちらか片方に寄り過ぎても面白くないし、事故を防ぐためというケースもありますし、そうやって世界のラグビーは発展していっているのだと思います。