2013年10月 3日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #098 『IRBランキング その1』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「IRBランキング その1」(解説:辻本雄起)
世界のラグビーは、大きく北半球のラグビーと南半球のラグビーに分かれます。日本は北半球に入りますが、アジアの中でのトップです。強豪のオーストラリアはアジアに入っていませんので、そこはサッカーと違うところです。
北半球のラグビーの特徴として言われているのは、大きなフォワードを前面に出して戦い、キックでエリアを取るキッキングゲームが多いスタイルです。南半球のラグビーは、スーパーラグビーが世界最高のアタッキングラグビーと言われるように、いろいろな工夫されたプレーをする、個々の能力がスキルフルでパワフルな選手がそろっています。
IRB(国際ラグビーボード)の世界ランキングの1位から3位を占めているのは(インタビュー時点)、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカという南半球勢です。この3ヶ国のクラブチームが参加してスーパーラグビーが行われています。ニュージーランドのラグビーは、フィジカルが強いフォワードと、スキルが高いバックスが特徴で、総合力が高くて得点能力もディフェンス能力も優れた選手がたくさんいます。オーストラリアはニュージーランドや南アフリカと比べると体格が小さめで(あくまでも大きいこの2ヶ国と比べての話ですが)、何次攻撃か先まであらかじめ考えておく、シークエンスラグビーという組織的なプレーが特徴です。南アフリカは大きなフォワードが縦横無尽に走って、良いキッカー、良いバックスがいて、フィジカルなラグビーをします。
そして南半球で最近力をつけてきているのがアルゼンチンです。去年からザ・ラグビーチャンピオンシップ(上記3ヶ国とアルゼンチンの各代表が行う国際リーグ戦)にも加盟しましたし、フォワードが力強く、バックスにもスキルフルな選手が集まっていて、とてもフィジカルなチームです。
僕自身いちばん好きなタイプは、オールブラックス(ニュージーランド代表)のようなスキルフルなラグビーです。フォワードではニュージーランドのリッチー・マコウ、ホワイト・ロック、バックスではイズラエル・ダグ、コンラッド・スミスなど、華やかなプレーをしながらも基本に忠実なプレーをする選手に注目したいと思います。