2013年9月17日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #093 『サンゴリアス』その2
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「サンゴリアス」(解説:竹本 隼太郎)
僕は入社8年目ですのでその8年間のことしか分かりませんが、なかなか勝てない時期も勝っている時期も経験しています。その短い期間の中で語らせてもらいますと、毎年同じことはやらないし、新しいことに挑戦し続けるチームだと思っています。
そして全体的な方針だとか、挑戦する姿勢だとか、ハードワークとか、会社の考えとラグビーの考えがリンクしているところがあると感じています。サントリーの精神である「やってみなはれ」精神はサンゴリアスにも間違いなくありますし、何もしないで指をくわえて負けを待つよりも、何か挑戦してやってダメならしょうがない、でもやろうとしたことにしっかりコミットメントすれば結果は出る、ということだと思います。
サンゴリアスという名前は好きです。この名前から思い浮かべることは、この数年間を考えると“ハードワーク”と“チームワーク”ですね。一緒にハードワークすることで、これだけキツいことをみんなでやっているということで仲間を認められるようになります。レベルが上がることで、お互い尊敬も出来るし、何より「自分1人ではここまで成長出来ない」というところまで行くことができます。ですからスタッフにも感謝ですし、一緒にトレーニングをやってくれている仲間にも感謝しています。
頑張っていないラグビーチームはないと思いますが、頑張っている中で、例えば自分の100%を超えることは凄く大変だし、ハードワークを理不尽に感じることもあります。なぜ朝6時から練習しなければいけないのか?別の時間でも良いじゃないか?と思うこともあると思いますが、目標を決めて逆算して、ここでこれだけやらなければならない、と緻密に計算された練習スケジュールがあるんです。そうなると自分の感情云々のレベルの話ではなくなります。
例えば年に300回ある練習のうち、10回、20回本気で頑張っても、それはハードワークではないと思います。300回の練習に毎回100%出すことは難しいですが、それに近い何かを掴むという状態になるには、自分でやるという意識も必要ですし、また、やらされないと出来ないことでもあると思います。それをやらせてくれるのが、スタッフであり仲間であると思っています。それがチームの力だと思います。まず1ヶ月の、そして1年の、さらに数年のハードワークの積み重ねが試合に出ます。だからなぜ勝てないのかと思う時は、やっていることが正しくないのか足りないのか、素材が悪いのかという話になってくると思います。
サンゴリアスの魅力は、監督、コーチ、スタッフ、選手が自分の責任を果たして、組織に貢献するからこそお互いが成長出来て、結果も出るし、結果以上に内容も良いところだと思っています。居心地が良くなるというか、そこまでやらないと、逆に気持ちが悪いという感じです。そういうことでスポーツを通じて社会に貢献出来るのではないかと思います。サンゴリアスの文化を継続して行くには、まず目の前の1つの練習、あるいは練習以外でも1つの規律を守ること、それをやり続けることだと思います。完璧にすることは出来ないと思いますが、ダメだったらダメで次はどうしようか、と改善し続けることだと思っています。