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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年7月30日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #079 『11番』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「11番」(解説:小野澤 宏時)
 
 
試合に出ている15人の中にウイングは2人いて、基本的に11番が左ウイング、14番が右ウイングです。ごく稀に「ブラインドサイド(狭いサイド)とオープンサイド(広いサイド)」で11番と14番を分けているチームがあって、14番が左に来る場合もありますが、11番は基本的に左にいますから、ボールを持って走る時に左手でボールを持って、右手でタックルに来る相手を押さえる「ハンドオフ」をします (右サイドの選手は右手で持って左手でハンドオフをします)。
 
11番は、番号的に格好良くないですか?6とか8とか数字に丸みが入っていると緩い感じになるし、シュッとした感じも含めて11番の絵面が好きです。ウイングだったらポジション的には14番でもどっちでも良かったんですが、番号の好みで選んでいる感じは正直なところあります。14番の方が格好良かったら14番にしていたかもしれないですが、11番の方が圧倒的に絵面が好きです(笑)。
 
初めて11番を付けたのは、大学2年生の時です。「どっちやる?」と言われて「11番」と答えました。それまで静岡の高校であまり強くないチームだったので、13番などセンターをやっていました。バックスでボールを展開する時に、早い段階でボールをもらって「トライラインまで走れ!」と言う役割でした。15番を付けた時期もありましたが、それからずっと11番です。
 
どのスポーツでも11番の選手ってすごい選手が多いと思います。10番のキャプテン翼よりも、僕と同じように11番の岬太郎の方が好きな人も結構いると思います。14番の方が番号としてエースのイメージがありますね。“右”ウイングの方がエースという感じがします。

 
野球の川上憲伸(中日ドラゴンズ/ピッチャー)も11番です。僕は大の中日ファンで、川上憲伸のファンですが、11番を付けたから好きになったのかもしれません。「11番付けるんだなぁ、いいじゃん」と思って。上から言ってるように聞こえるかもしれませんが、ただ一方的にファンなだけです。
 
ジャパンでは最初は15番を付けていました。サントリーでもフルバックをやっていて、ガンガン走っていました。ほとんどキックはしませんでした。当時監督だった土田さん(雅人強化本部長)に「今年は蹴らないラグビーをするから、フルバックでもボールを持ったらとにかく走れ!」と言われてフルバックをやっていました。
 
そうしたらクリ(栗原徹/現NTTコミュニケーションズ)が「フルバックをやりたい」と言いだして、「あ、いいよいいよ」ということで、15番を譲って11番になりました。クリはその時、11番やったり14番やったりしていました。ジャパンでは大介さん(大畑/元 神戸製鋼)がいたので、大介さんが14番、クリが11番、僕がフルバックで15番でした。3人でどうするか決めていた感じですが、監督も「全然問題ない」と了解してくれて交換した感じです。
 
サントリーでもクリが11番をやっていて、僕が15番をやっていました。ジャパンが先だったかサントリーが先だったか定かでないですが、そういう経緯があって11番になり、それからずっと11番です。

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