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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年5月 2日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #054 『フルバック』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「フルバック」(解説:有賀 剛)
 
フルバックとは、最後の砦。それは守りにおいてですが、攻める時は比較的自由奔放に、自分の感覚とセンスで動くことが出来て、ボールを貰いにいけるポジションです。ボールを貰うために、比較的自由に動けるポジションとも言えます。
 
そこには個性が出ます。チームによって決まりごともあるし、10番、12番、13番がどういう選手かによっても変わると思います。フォワード中心で動くチームだと、なかなかボールは貰えないでしょうし、近場でしかボールをもらえないでしょう。
 
攻めに参加して相手にボールを取られた場合はカウンターのピンチですが、チームとしての意識づけで、しっかり攻守を切り替えて戻るということが大事です。自分が取られた場合でも、ウイングとかスクラムハーフが後ろに下がってくれますし、他の選手がボールを失った場合は自分が一生懸命後ろに下がって、傷口を早く防ぐ、大きくしないという意識でやっています。
 
守りの時は、ちょっと変な言い方かもしれませんが、「周りを上手く使ってディフェンスさせる」ということが大切だと思います。自分が出ていく時は最後であり、最後の砦である以上、ディフェンスはとても大事です。ディフェンスできちっと止める、タックルが大事、というポジションでもあります。

 
基本的にフルバックは、両ウイングそしてスクラムハーフといちばんコミュニケーションを取ります。ウイング、スクラムハーフが、気を遣える選手であればあるほど楽ですが、お互いのコミュニケーション能力が高いほど傷口を軽くすることが出来るので、日頃から阿吽の呼吸を合わすことがポイントだと思います。
 
フルバックは10番やセンターに比べて自由に動けるので、相手の穴を見つけて攻めたりすることが出来て、自分に合っているポジションだと思います。試合状況にもよりますが、もう少しボールタッチ出来たなとか、ちょっと今日は積極性に欠けていたなとか思う日はあります。逆にもう少し周りを活かせば良かったな、外にもっと放せば良かったなと思うこともあります。ですから毎回毎回、反省は出て来るものなんです(笑)。
 
僕は高校2年生の秋ぐらいから、フルバックをやっています。それまでは、10番をやったり、11番をやったり、13番をやったりしていました。監督の指令で15番になりましたが、同時に僕の中にもフルバックをやってみたいという気持ちがありましたので、両方がうまくマッチしてくれました。フィールディングも上手くないとやっていけないポジションですし、見せ場もたくさんありますし、華やかに見えたんでしょうね。やはり今も、やっていて面白いです。

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