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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年4月16日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #049 『バイスキャプテン』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 

 
「バイスキャプテン」(解説:有賀 剛)
 
副将のことです。ラグビーではだいたいのチームにバイスキャプテンがいます。キャプテン(主将)1人に対して、バイスキャプテンも1人の場合もあれば、2人いるチームもあります。2人だとフォワードから1人、バックスから1人ということが多いと思います。チームによりますが、高校でもだいたいがバイスキャプテンがいます。僕自身は、大学3年、4年と2年連続でキャプテンをやって、サンゴリアスではバイスキャプテン3年目です。これまでユースの代表でバイスキャプテンをやった経験があります。
 
バイスキャプテンの役割は、キャプテンをサポートし、キャプテンと一緒になってみんなを同じ方向に向かわせるということだと思います。キャプテンはグイグイ引っ張っていく選手が良いと思いますし、僕はバイスキャプテンとして、キャプテンの目が届かないところ、例えばノンメンバー(レギュラー以外の選手)に目を配るなどして、全体的にどうやったらチームが上手く機能するかということを考えて行動しています。キャプテンの話で足りていない部分があったら、少し付け足したりもします。真壁キャプテンに関してはまだ経験が浅いので、みんなに話す前に、こういうことを言った方がいいんじゃないかというアドバイスをする時もあります。
 
自分にはバイスキャプテンの方がキャプテンより合っている気がしています。キャプテンをやる選手は特別というか、“人格者”的な人がやらなければいけないと思っています。その特別が難しく、代表でも他のチームを見ても、そういう人格者がキャプテンになっていると思います。リーダーシップがあるということで、高校でも大学でも社会人でも、キャプテンはそういうことを任されているんだと思います。バイスキャプテンはキャプテンほどプレッシャーがかからないですし、プレーで引っ張るという部分ではリーダーとして一緒かもしれませんが、気分的に少し楽な感じがするので、良い意味でキャプテンより自分のことに集中できると思います。
 

ただ、誰も言わなかったら自分が言わなければいけないという気持ちは常にあります。やっぱり人間関係もあるので、あまり言いたくないこともありますが、チームを奮い立たせ、渇を入れなきゃいけないこともあります。その時は厳しいことを言わなければいけません。今サントリーにはそういうことを言える選手が少ないので、そういう時はチームが勝つために言わなければと思っています。
 
昨シーズンはNEC戦で良い開幕スタートを切りましたが、2節のキューデン戦は「緩みがちなので気をつけろ」と言ってきたにもかかわらず不本意なゲームをしてしまい、3節のリコー戦の前に「ああいうゲームをしてみんな悔しかったかもしれないけど、ノンメンバーはもっと悔しい」という話をしました。選ばれて試合に出たら「グラウンドで示さなきゃダメだ」という話です。それでリコー戦に良いゲームが出来ましたが、またチームがワンステップ上がったのかなと感じました。
 
バイスキャプテンの喜びは、もちろんチームが勝った時です。社会人なので、このレベルでは負けたゲームは評価出来ないと思っています。勝った時は嬉しいですし、サテライトのゲームでも良い試合をしたら、チームとして成長しているんだということで、やっぱり嬉しいですよね。

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