2013年3月21日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #042『ペネトレーター』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「ペネトレーター」(解説:真壁 伸弥)
アタックの起点になる最初の選手、突破役です。大外にスペースを作ってバックス陣に走ってもらうために、まず相手のディフェンスをこじ開けるようにぶち当たっていって、そこに相手を寄せて、その分、大外にスペースが出来るという流れを作る、その起点の選手のことです。
フォワードの体が大きな選手がその役割を担いますが、だいたい5番の選手がなることが多いと思います。僕もペネトレーターの1人なんですが、サンゴリアスの場合は誰からでもアタック出来るので、あまり関係ありません。起点になる回数は、僕の場合は1試合で15~16回あります。
ゲインが出来れば敵も止めようと寄って来るので、寄ってくれば外が空くということになりますから、ゲインが出来るのが良いペネトレーターということになります。ぶち当たることも大事ですが、ワンステップ入れるなどして、ずらして当たることによって相手を引きつけたり、いろいろ考えながらやっています。でも考えない時が、僕の場合はいちばん上手くいきます(笑)。
大きい人間は大きい相手を倒す役割があるので、相手のペネトレーターを倒すのも自分の仕事だと思っています。大きな外国人選手が向かってくる前に、目が合ったりすると怖いですね。外国人選手のなどは「行くぞ!」と目で言ってきますし、こちらも「来い!」と目で応えて必死で倒しに行きます。そこで目線の戦いに負けたら終わりです。
逆に自分が行く時は目を逸らさずにそのまま正面に当たりに行ったりもします。根性比べみたいな感じですね。勝手に自分が思っているだけかもしれないですが、そういう目の会話的なプレーが楽しいですね。一昨年、神戸製鋼のヤンブーさん(山下裕史 http://www.kobelcosteelers.com/member/hiroshi_yamashita.html)とそういうことがあったんですが、4回当たって全敗しました。いちばん最初に当たって負けて悔しくて、その後全部ずらさずに真っ向勝負したんですが、4回とも負けました。チームに迷惑をかけたので、それからあまりそういうプレーはしないようにしています。