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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年2月 5日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #029 『ロッカーリーダー』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「ロッカーリーダー」(解説:尾崎 章)
 
サントリーで3年前からスタートした組織です。監督(大久保直弥)がいて、キャプテン(真壁伸弥)がいて、選手会長(元申騎)がいて、その下にロッカーリーダーが4人、選手会長の分身みたいな感じでいます。これだけ選手の人数が多いと、みんなに目を行き届かせたり、常に全員と喋ることもできないですよね。1、2年目の選手全員が選手会長にいろいろ聞いたり話したりしたら、選手会長も困るでしょうし、選手会長がいつも全員と話をするという訳にもいきませんから、そこを4人のロッカーリダーで分担してやっています。
 
会社(仕事)とラグビーの両立に向けてどうしていくか、時間の作り方や効率の良いやり方とか、寮の生活をどう円滑にするか等、いろいろと話し合っています。主に生活面を円滑にしていくことで、ラグビーも円滑になっていくという考えでやっています。クラブハウス、寮、会社をテーマに改善していってますが、「このプレーどうしたらいいですかね?」なんてラグビーの話も聞いたりするので、グラウンドの中のこともゼロではないんですが、生活面の方がメインになります。4つのグループに分かれ、全員にコミットすることで、より明確に1つの目標に対して向かっていける態勢ができます。
 
グループリーダーは平(浩二)、野村(直矢)、啓希(宮本)と僕がやっています。この4人と選手会長の元さんとで、週に1、2回ミーティングをしています。僕のグループにはメンバーが11人いて、その中にサブリーダーが2人います。サブは田原太一と長谷川(圭太)がやってくれていますが、太一は後輩に好かれていて後輩とのコミュニケーションが上手いですし、圭太も同じでさらに誰にでもガツッと言えるタイプなので、2人ともそれぞれの役割をしっかりやってくれていて、とても良い感じです。
 
1グループは11人か12人で、ロッカーの位置はグループメンバーで近くにまとまっています。1週間ごとの当番グループが決まっていて、クラブハウスを綺麗にする役割は4週間に1回各グループに回ってきます。当たり前のことですが、「この素晴らしいクラブハウスを整理整頓、綺麗に使って維持していこう」ということです。寮は大島(佐利)が寮長で、グループリーダーの1人の啓希も寮にいるので、2人で話をしていろいろと寮生活を改善する試みをしています。


 
ロッカーリーダーは3年前、エディーさんが監督1年目の時に出来ました。最初は山さん(OB/山岡俊)が会長で、野村も啓希も僕も最初からずっとロッカーリーダーをやっています。もう1人は篠塚(公史)が2年間やっていましたが、今年から平が務めています。僕はいちばん最初にロッカーリーダーの話を聞いた時は、スパッと断ろうと思ったんですが、チームのためだと考え直して、結果的には「やります」と答えました。やってみると、責任重大です。勝てなかったらロッカーリーダーの責任だと思っているので、プレッシャーがかかります。
 
これだけハードな練習して仕事もあるし、選手の中には疲れやストレスで元気がなくなる人もいると思いますが、そういう人も仲間なので放ったらかしにしないで、僕らが普通に会話するだけでもいいと思いますし、少しでもラグビーと仕事に打ち込めるように出来たらいいなぁと思います。実際にどう助けられるのかは分からないですが、そういうことを分かっていた方が良いと思っています。
 
グループリーダーの喜びは、チームが勝つことですね。だから去年は本当に嬉しかったです。でもロッカーリーダーがちゃんとしているから勝てているのかと言えば違って、みんなのプレーが良い訳ですし、その部分が大きいんですが、「じゃあ今年それをやらないのか?」と言ったら、「やっぱりやった方がいいね」となります。そういう意味で、ロッカーグループ、ロッカーリーダーが、サンゴリアスの新しい文化になってきていると思います。チーム全体で規律を守るという部分で、非常に重要な組織になっています。

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