2013年6月25日
「中年サンゴリアス」その20 澤木智之『試合に出たいという強い気持ちがなかったら悔いが残る』
こんな少年がラグビーを通じて立派な大人になったというのが「少年サンゴリアス」ならば、サンゴリアスでのラグビー人生を通じて得たものを仕事人生にどう活かしているかというお話を聞くのが新コーナーの「中年サンゴリアス」。中年と呼ぶにはまだ早いメンバーも含め、OBたちの変わらぬラグビー愛や職場での様子を語ってもらいます。
中年サンゴリアス◆澤木智之◆試合に出たいという強い気持ちがなかったら悔いが残る
サントリービア&スピリッツ株式会社 新潟支店
2000~2007年度現役
■全力投球、完全燃焼
2007年にサンゴリアスを引退して、それからサントリーフーズに行って、ラグビー自体は2010年までやりました。サンゴリアスを辞めましたが、もうちょっとラグビーをやりたいという気持ちが強く、サンゴリアスで経験したことをサントリーフーズの方で活かして、そこで全力投球、完全燃焼が出来て、いまはもうまったくやりたいとは思わないほど(笑)、ラグビーをやることが出来ました。サンゴリアスを終えてからサントリーフーズに行かせてもらえて、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
ラグビーでいちばん印象に残っていることは、高校での花園準優勝です。ラグビー人生の中でいちばん楽しかったなと思います。秋田工業高校3年生の時です。小学校2年からラグビーをやっていましたが、たまたまチームも強くて順調に決勝まで行って、いまの常翔学園(大阪)に負けたんです。ちょうどこの間の大会で常翔学園が優勝しましたが、その前の優勝がその時だったんです。
高校の時はフルバック、ウイングもやりましたが、メインはその当時からスクラムハーフでした。スクラムハーフはボールのところへ行くポジションですから、全てではないですが自分の思い通りにゲームメイクが出来るところが、いちばんの醍醐味ですよね。自分でパスなのかキックなのか、それともランなのか判断して行けるのが、スクラムハーフの魅力です。
サンゴリアスの現役時代は、入部してから3、4年間の土田さん(雅人)が監督をやられていた期間が印象的で、当時エディーさん(ジョーンズ)がやっていた継続ラグビーを取り入れて、その時は負ける気がしませんでした。あの時のラグビーは走ってつらかったですが、サンゴリアスの中ではあの時のラグビーと、最後、清宮さん(克幸)の時のラグビーがいちばん印象的です。
■ラグビーで勉強したことも活きている
いま仕事は新潟で、全チャネと言って問屋さんから一般酒販店、酒屋さんですね、それから飲食店、それから酒量販店のチェーンを3チェーン担当しています。エリアが長岡から越後湯沢まで、中越エリアと呼ばれるエリアを僕1人で担当しているので、何でもやるという感じです。現役時代はスーパーの本部担当でしたし、新潟へ行く前に1年だけ長野でやはりスーパーの本部担当をしていたので、仕事は少し重なっています。
いま業務用のリーダーを任されていますが、チームとしてどこのボタンを押したらみんな動いてくれるかとか、コミュニケーションの大事なところなど、ラグビーで勉強したことも活きているのかなと思います。いまいちばん面白さを感じるのは、予算を達成するところですね。ミッションを達成するというところが楽しいのは、ラグビーと共通していると言えるかもしれません。最近、夜の飲食店の仕事も徐々に慣れて来たので、大きなチェーンなど、他のビールメーカーが取り扱っている生ビールのところを、うちに振り替えて行きたいなと思っています。まだまだ勉強不足なので、いま与えられた仕事を全力でやりろうと考えています。
シーズン中は、TVでは毎回見ています。仕事ももちろん出来る限りやって頂きたいですし、ラグビーをやれる時間、現役生活は限られるので、僕は悔いがあってサントリーフーズに行きましたが、何年やれるか分からない時間を悔いなくやるために、日々仕事をやりつつラグビーを100%やってほしいなと、みんなやっているだろうけれども、試合に出たいという強い気持ちがなかったら、終わった時に悔いが残ると思いますので、一生懸命やってほしいなと思います。
いまのサンゴリアスは勝ち続けていて、相手も絶対に研究してくるので、それに対してさらに上を行くようなチームづくりをして行けば、もっと勝ち続けて行けると思います。