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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年2月28日

「中年サンゴリアス」その16 吉野俊郎『目標とモチベーションをどう持つか』

中年サンゴリアス◆吉野俊郎◆目標とモチベーションをどう持つか
サントリービア&スピリッツ株式会社 市場開発本部広域営業第1部 部長
1983~1996年度現役


■毎日走ってます


新しいクラブハウス、とても立派になりましたね。我々の頃は掘っ建て小屋で、今の1/5ぐらいの大きさでした。いや~、もっとかなぁ、1/10ぐらいじゃないかなっていう感じでした。こんな環境でラグビーが出来るというのは、とても幸せなことだなと思います。ウエイトの部屋とかが物凄く充実していて、こういう時代にやってみたかったなって思います(笑)。

OB戦(11月17日サンゴリアスOB戦)で2トライしましたけれど、皆がちゃんとお膳立てしてくれて「吉野さんにトライしてもらわないと」ってパスを回してくれて、本当に良い仲間だなと思います。毎日、会社へ行く前に走っています。なぜ走るかというと物凄く簡単で、「ラグビー好きだから」ってことですね。「グラウンドでラグビーを楽しみたい」それだけで毎日走っています。今はワセダクラブというところに入って関東社会人2部リーグでプレーしています。最近後半からしか出してもらえないですけれど(笑)、それでも充分楽しくやってます。

入部した時が現役時代の一番の思い出でしょうか。このグラウンドには、野球のマウンドもあったし、テニスコートもあったという中で、練習に来るのが10人ぐらいという、そういう時代が何だか一番思い出深いですね。仕事もあるし、その中でいろいろ調整して10人集まって、10人で楽しくグラウンドの一部分でタッチフットとかをやったことが、一番の思い出です。

ラグビーの魅力は、あまり偉そうなことは言いたくないですけれど、人生を教えてもらえますよね、ラグビーには。負ければ悔しいし、負けた理由を自分なりに分析していくと、そこには強気だったり弱気だったりみたいな。それが良く働いた、そうじゃなく働いた、ということが経験できるというところで、日々勉強させてもらえるもんだなぁという風に思います。

仕事にももちろん繋がっていて、いちばん大きいのは、ラグビーを通じた社内、社外の人脈だったり、ピンチとチャンスの意識とかですね。仕事もラグビーも一緒でピンチを乗り越えるとチャンスだし、チャンスを逃してしまうと逆にピンチになるというところが、まったく一緒だなぁと。スポーツも仕事も人間のすることですから、一緒だと思いますね。


■興味を持たなければそこから先はない

今、仕事でマネージャーですけれど、興味というものをどう持たせるかというところが、大事だと思っています。ラグビーも仕事もそうですけれど、若い人がどうそれに興味を持つかっていうところが大事で、興味を持たなければそこから先はないですね。いくらああしろこうしろって言っても、上達はしないですから、ラグビーも仕事も、興味を持たせないと。やって面白くない限り人間は上達しないですよ。

現役チームも、目標とかモチベーションというものを、どう持つかということが大事だと思います。我々がサントリーに入ってすぐの頃は弱かったから、目標もモチベーションもハッキリしていました。モチベーションは「負けて悔しい」だし、目標は「我々より遥かに強いチームがいっぱいある」ってことです。今は頂点に立っていて、悔しい思いもあまりしていませんし、目標とモチベーションを持つのが結構大変だろうと思います。

スタッフも大変だし、選手も大変でしょう。例えばクラブハウスが立派になったというのも、モチベーションを上げるための1つだろうし、改築記念にOBが集まってくるというのもそうだろうと思います。「自分の中から」っていうのは強いチームになっちゃうとなかなか難しいですから、一般的には「去年のチームが我々のライバルだ」って言われますけれど、それってなかなか自分の心の中で作るのは難しいと思いますよ。これから僕自身は、今やっているクラブチームで1トライする、というのが目標です。今年まだトライしていないので(笑)。そういうふうに、小さな目標をいつも持つことが大事かなと思います。

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