2013年2月14日
「中年サンゴリアス」その14 林仰『あきらめないで最後の最後までやり抜く』
中年サンゴリアス◆林仰◆あきらめないで最後の最後までやり抜く
サントリービア&スピリッツ株式会社 九州支社広域営業部営業2課
2005~2009年度現役
■ラグビーをやってきた人間でも頑張れる
体はかなりシェイプしました。嫁さんは全然「太っている」と言うんですが、たぶん現役の時から5kgぐらいは減りました。ここ最近、意図的に食事をコントロールして下げています。その心は「普通の男の子に戻りたい」(笑)。ということです
引退して3年目、引退してから九州の福岡で働いています。今は家庭用の酒量販を主に担当しています。スーパー、酒専門店などです。家庭用で"家飲み"に繋げるような商談もしています。現役の時は店頭の仕事をしていましたが、今は店頭を回る人のために商談して商品を送り込んだりするような、指示をするような立場です。福岡には希望を出して行きました。希望は九州。僕は大分生まれで高校は福岡なので、まさにど真ん中ですね。
ラグビーをやっていたということで、皆さん良い反応をしてくれます。九州にはラグビーを昔からやられている方も多いので、そういう繋がりで結構反応がありますね。最初は「体を見てデカイ」という話から、自然とラグビーの話になります。ヤマハ発動機の太田尾(竜彦)選手の実家の、佐賀の酒屋さんの担当もさせてもらっています。
精神的には、ラグビーをやっていたので、簡単には諦めないですね。最後の最後までやり抜くという、今もその精神はあります。「今までラグビーをやってきたから仕方がない」と言われるのは凄く嫌ですし、「ラグビーをやってきた人間でも頑張れるんだ」というところで、先輩たちも今までそういう気持ちで頑張ってこられたと思いますが、僕も次に引退して入ってくる後輩たちが仕事をやりやすいような環境をつくるためにも、頑張らなあかんと思っています。
■凄く恵まれている
現役時代で思い出すことは、開幕戦にスタメンで出た時ですね。秩父宮での東芝戦でした。その年は開幕戦に出て、2試合目はリザーブで、3試合目のコカ・コーラウエスト戦でアキレス腱を切ったんです。開幕戦の出来も良くて、凄く調子が良かったんですけれど、大きな怪我をしてしまいました。
この前、長谷川慎さん(ヤマハ発動機コーチ)、中村直人さん(キヤノンコーチ)が福岡に来たんです。ゴールデンオールディーズという35歳以上のラグビーワールドカップが福岡であって、日本レジェンドという35歳以上の日本代表OBの方のチームが出場されていて、観に行きました。試合の後、2人と昔の思い出話をしながら酒を飲みましたが、本当に楽しかったですね。僕は両方に教わって、慎さんとは現役は2年かぶっています。それで同じタイミングで引退。直人さんは最初からのコーチでした。
今、菅藤心が福岡の長岡中学のラグビー部を教えているんですが、そこにこの前、初めて行きました。これからはちょいちょい話があれば、ラグビーを教えに行きたいですね。自分が今までやってきたことを、今度は教えるということで、「どうやったら伝わるかな」と考えながらやるんですが、やっぱり難しいですね。時間がある限りは教えていきたいなと思います。
この前、福岡であったサンゴリアスの試合(8節vs福岡サニックス)はスタジアムで観ました。他の試合はテレビ観戦ですが、年々凄いですね。今年もアグレッシブにラグビーを展開していますし、僕らの時よりも全然走っていますし、フィットネスすごく高いですね。僕が現役の時は、スクラムを始めとしてセットピースに対する意識が高かったんですが、走るか走らないかと言われたら、走ったことないですね、あまり(笑)。
新しいクラブハウスにもビックリしました。僕が入った時も凄く恵まれているなぁと思いましたけれど、それ以上に凄いことになっていましたね。武山さん(哲也)とかの世代から言わせたら、僕らの時代は「お前ら恵まれているよ」って言われると思うんですが、今のルーキーとかはそれ以上に始めから良い環境を作ってもらっているので、本当に「頑張れ」という気持ちがありますね。
自分自身これからは、いろいろな業態の仕事をしてみたいと思います。1つは業務用をやってみたいというのもあり、いろいろなことにチャレンジしてみたいと思っています。ラグビーは、時間があればどんどん、自分が分かる範囲で教えていきたいですし、ラグビー文化を広めるのは引退した僕らの使命でもあると思っています。