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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年1月17日

「中年サンゴリアス」その10 早野貴大『一生ラグビーとつき合っていきたい』

中年サンゴリアス◆早野貴大◆一生ラグビーとつき合っていきたい
サンリーブ株式会社 埼玉支店広域営業部・フィールドリーダー
1997~2009年度現役



僕は引退してから、エリアが変わっただけで、今も現役時代と同じような仕事をしています。スーパーと酒量販店に、パートナー戦力の方々と協働してお酒を売っています。主に缶ものを売る仕事です。いろいろな準備をして、お店へ行って、いろいろな話をして、お酒を買ってもらうんですが、信用がないとお酒も買ってもらえないので、そういうところに気をつけて仕事をしています。

基本的に僕自身がいつも出向いている訳ではなくて、パートナー戦力の方々と一緒に協力してやっているので、僕はそういう方々とのコミュニケーションをとっています。20名弱いるその方々がお店に出向いて売りますから、ちょっとチームスポーツに近いですね。チームとしてどういう形で売るか、一緒に作戦を練って、「今月はこうやって売りましょう」という話をして、現場に行くという形です。お店に行く人たちが第一線の人たちなので、その人たちが動きやすいように僕らが準備して、良い成績を残せるようにサポートます。いろいろな方が言っていますが、仕事とラグビーの共通点というのは、僕の仕事でもありますね。

上手く行っていない時は、何が上手く行かなかったかを話し合います。1人の仕事ではないので、「何をしたら上手く行くか」とか、「こうしたら上手く行くんじゃないか」とか、日々話をしています。上手く行かなかったらそれを辞めよう、上手く行った時はみんなで真似しようとか。その繰り返しです。そこもラグビーに似ていますよね。僕がお得意先に毎日行っている訳ではないので、ラグビーで言えば現役のプレーではないかもしれませんが、みんなをまとめる役目です。それで競合に勝ったりとか、すごく広くて良い売場が出来たりとか、そういうことが出来た時は、成果が上がったと思える達成感がありますね。


3年前に引退してずっと埼玉勤務ですが、現役時代のことを思い返すと、今の現役には敵いませんが、ラグビーってキツかったなぁと思います。傍から見ていると、痛いし(笑)、よくやっていたなと思います。あの感じでガツガツやって大丈夫かな、と見てて思いますが、やっている時は全然平気でしたから、不思議なもんですね。結構ギリギリのところでラグビーをやっていましたので、すごいレベルでやるということに対しての怖さが分かります。なかなか遊びでやるのは難しいですし、出来ないですよね。

今の現役の試合を見ていると、「相当きつい練習をしているんだろうな」ということが、試合中の表情を見ていて分かりますし、「やってきたことを普通にやれば良い」というシンプルな強さが見て取れますので、すごく安心感がありますね。作戦勝ちというよりは、とにかく自分たちの強さを出してやっていくという強さだと思うので、そういう強さというのは本当の強さだと思います。それを迷いなくやっていれば、結果がついてくるのだと思います。

ラグビーから離れて3年ですが、ラグビーの楽しさは、傍から見ていたりちょっとやったりして、また分かってきましたし、忘れるものでもないので、これからも一生、上手いことラグビーと付き合っていきたいなと思っています。仕事もまだまだ会社の中では若手の方なので、チャレンジしていかなければいけないなと考えています。

そういう面で、今の仕事に満足しないで、チャレンジし続けて、なんやかんや言っても、いろんな準備をしたりとか、「本番はどこにあるのか」とか、「目標は何か」とか、「そのために何をやるか」、というのはラグビーも仕事も根本は一緒なので、そこは大事にしていきたいなと思います。

やったことはないんですが、教えることの大変さはよく分かるので、監督、コーチ、「教えている人は凄いな、よくやるな」と思いますし、「果たして自分がそこに身を投じることが出来るか?」という話になれば、そういう機会があった時には相当の覚悟で臨まなければと思います。

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