2013年1月 3日
「中年サンゴリアス」その8 小川真也 『楽しかった「勝ち逃げ」は皆のお陰』
中年サンゴリアス◆小川真也◆楽しかった「勝ち逃げ」は皆のお陰
サントリービア&スピリッツ株式会社 東北支社営業推進課 復興支援担当
2007~2011年度現役
たまに身体は動かしていますが、ラグビーはそれとはちょっと違って、瞬間瞬間で継続的に動くのがラグビーなので、久々にやったラグビー(11月17日サンゴリアスOB戦)はかなりしんどかったです(笑)。昨シーズンで引退しましたが、その前のシーズンに「辞めよう」と一度は決めていたんです。そこをエディーさん(ジョーンズ前監督)に「もう1年頑張ろうか」と言ってもらって、昨シーズンは「結果がダメでも、自分が悔いの残らないようにもう1年やって、それで辞めても良いな」と思ってやりました。それはその前のシーズンにも思っていたことです。
昨シーズンの出場は、シーズンの後半チームとしてもプロップに怪我人が多くなってきて、駒がいなくなってきたところで、僕も「やる以上は試合に出たい」という気持ちもあったので、やったことのない1番にチャレンジさせてもらって出場機会を得たという形でした。怪我をしていた尾崎(章)さんも圭太(長谷川)さんも金井(健雄)もそうですが、ポジションを争うライバルにもなる訳なので、正直なところあまり教えたくないという思いもあったかもしれませんが、そんな中でもいろいろ教えてくれて、「チームの為に」という形でみんなが動いてくれたので、僕がどうこうというよりは、皆のお陰だと思っています。
試合に出てみると、やっぱり楽しかったです。今までずっと外から観ているだけだったので、あの場に立てて、プレーオフも日本選手権も決勝の舞台にも立たせてもらいましたし、あの感動を直でグラウンドで感じることが出来るというのは、外で観ているのとは全然違いました。みんなからは「勝ち逃げ」って言われますけど(笑)。
膝が悪かったこともありますが、ちょうど2年前に親父が亡くなって、祖母はまだいますが、母親が1人になるという状況になりました。親父が亡くなった時にそばにいてやれなかったというのがすごく僕の中で後悔が大きくて、少しでも家族の近くにいたいという思いもあって、ラグビーを辞めようと思いました。高校から下宿していたので、親孝行も全然出来ていないんです。今は転勤して仙台で働いているので、青森の実家には現役の時よりは多く顔を出せています。仕事は企画で、各エリアのプロジェクトの推進係みたいな仕事です。仙台の方々はみなさん良い方々で、みなさんに1から教わっています。これからは母校にも顔を出して、ラグビー部の後輩たちにも強くなって欲しいという思いもあるので、青森へ行って教えたいと思っています。仙台から青森に毎週通うのは厳しいんですが、母校の青森北高校でこれまでいちばん良かった成績が僕の代での全国ベスト8なので、それを早く塗り替えて欲しいんです。その手助けになればと思っています。
今年のサントリーは他のチームから徹底的にマークされていると思います。その中でもこれだけ勝っているというのは、やっぱりみんなが厳しいトレーニングをして、力があって、群を抜いているんじゃないかという気がしています。試合内容をあまり観られていないので結果だけからですが、そんな感じがします。週末は実家に戻るようにしているのでなかなか応援には行けませんが、みんなで2年連続の3冠を目指して頑張っていると思うし、やっていることは間違いないと思うので、それを信じて最後まで戦って優勝して欲しいと思っています。