2012年11月22日
サンゴリアス ラグビー大辞典 #008 『デコイ』
サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
「デコイ」(解説:平 浩二)
ダミーランナーのことです。おとりですね、僕はよくやります。10番以外の選手はほぼ全員やります。ひとつのサインで表(のパスコース)と裏(のパスコース)が必ずあるので、誰かしらはデコイになっています。誰が多いとか少ないとかはないですね。
デコイのコツは、「俺がもらうぞ」と相手に思わせることです。トップスピードで走ったり、タイミングを合わせたり。タイミングが合っていないと、相手に「こいつはボールをもらう気がない、ダミーだ」と読まれてしまいます。あるいは外側の選手が走っていなければ、内側の方へボールが動くサインだなと、相手に分かってしまいます。
相手のデコイを見分けるコツも一緒です。外側が走っていなければ、外のパスは来ないと思ったり、もらう気がなさそうな走り方をしていたりとか。小学校ではさすがにデコイはなかったですけれど、中学くらいからはデコイがあります。
デコイはほぼバックスの役割ですが、サントリーではフォワードもデコイをやります。フェイズ(局面)の中でフォワードの後ろを通したりするので、それはデコイになります。
1試合でどのくらいの数をやるかわかりませんが、本当にボールをもらうことよりデコイの方が多い試合もあります。自分で突っ込んでいくのと、ボールをもらってパスするのとを合わせたら、15回ぐらいではないでしょうか。ですからそれよりも多い時があるということですね。