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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2012年11月 1日

特別対談シリーズ「となりのフットボール」 Verdy & Beleza × Sungoliath

特別対談 『となりのフットボール』 第5回(最終回)
サントリーサンゴリアス キャプテン真壁伸弥×東京ヴェルディ キャプテン森勇介
【昨シーズンより強いチームを】
 
 
『僕も話をすることが大変じゃないと言えるようになりた』(真壁)
 
――森選手は今シーズン途中からキャプテンになられて、更に途中で監督も変わられましたが、こういうことは珍しいことですか?
 
森:監督が変わることはよくあることですが、キャプテンが変わることはこれまで経験したことはないですね。監督からキャプテンを指名されましたが、最初は迷惑だと思いました(笑)。これまでキャプテンの経験もありませんでした。特にキャプテンだからチームを引っ張ろうという気持ちではなく、いつも通り出来ればと思っていました。
 
――真壁選手はこれまでキャプテンの経験はありますか?
 
真壁:大学の時に、U19の日本代表でキャプテンをやりました。その時が初めてですね。
 
――キャプテンの大変さは何ですか?
 
森:別に大変ではないですね。僕よりも年上の選手もいますし、僕の場合はお飾りみたいな感じですよ(笑)。本当はそれじゃいけないと思うんですが、肩肘を張って、チームを引っ張っていこうとすると、余計に変になると思うんです。だから自然体の方が良いって思っています。円陣組んで話したり、ミーティングで話したりすることは問題ないですね。
 
真壁:僕はそこが大変です(笑)。プレーはいつも通りやればいいんですが、話をすることは、何を話せばいいのか悩みます。
 
森:僕も一言、二言しか言わないですよ。
 
真壁:僕も大変じゃないと言えるようになりたいです(笑)。ラグビーでは試合後にアフターマッチファンクションといって、対戦したチーム同士が同じ会場に集まり、コミュニケーションを取るということをするんです。そこでもキャプテンが話をするんですが、それはやっと慣れてきました。
 
森:交流みたいな感じでやるんですか?サッカーは試合が終わったら、それで帰ります。
 
真壁:サッカーは移籍が多いと思うので、それで仲が良い選手が多いんじゃないかと思っているんですが(笑)。
 
森:試合が終わった後は、会場のロビーなどで仲良い選手同士が話をすることはありますが、みんなで集まるということはないですね。
 

『クビになっても終わりじゃない』(森)
 
――森選手は今年プロサッカー選手として14年目ですね
 
森:正直、こんなに長く出来るとは思いませんでしたね。2、3年で終わりかなって思っていたので、よくやっている方だと思います。自分では(笑)。
 
――選手生活の中で、大変な時期もありましたか?
 
森:ありますね。例えば、試合に出られず契約を切られたり、契約はまだ残っていても、シーズン途中で契約を切られてしまったこともありました。シーズンの80%くらい試合に出ていても、契約を切られることもあるので、言い方が変かもしれませんが、契約を切られることが怖くないというか、契約を切られたら、次に向けてやってやろうという気持ちになっていました。
 
真壁:契約解除の話は急に来るんですか?
 
森:人にもよりますけど、話が来る前に自分で察することが多いですね。
 
真壁:常に後がないって凄いですね。ラグビーはプロ選手が多くないので、そういう環境は足りないかもしれないですね。
 
森:僕は逆に仕事をして、ラグビーもする選手が凄いと思います。
 
真壁:朝、練習をして、それから仕事に行き、仕事が終わったらまた練習をするという生活をしていますが、いつ契約を切られるかというプレッシャーがある中プレーをするわけではないので、そこがラグビー選手とサッカー選手との違いかなと思います。
 
――プロ選手の厳しさには、すぐに慣れましたか?
 
森:生活面では、最初は戸惑いましたね。言葉づかいなど、目上の人との接し方が出来ていなくて、凄く怒られたりして、そこから分かってくるようになりました。
 
僕はプロ選手としてのスタートしたのがヴェルディで、ラモスさん(ラモス瑠偉)やカズさん(三浦和良/横浜FC)はちょうど入れ替わりでいなかったんですが、北澤さん(北澤豪)がチームにいて、怒られたりしていました。
 
最近の若い選手は、厳しく言うと、すぐに落ち込んでしまうので、あまり言わないようにしているんですよ。その辺が、昔と違うところかもしれないですね。
 
――契約が切られてしまっても、次に向けて切り替えるという精神は、若い人たちにも引き継いでいった方がいいですよね
 
森:本当は契約が切られないことが良いですけどね(笑)。けれど、僕はクビをきっかけに、強いチームで試合にも出られるようになりましたし、クビになっても終わりじゃないということが分かりました。
 
真壁:サントリーの場合は、シーズンが終了して、納会の1週間前くらいに告げられるんです。
 
森:それは、ラグビーが終わりということを告げられるんですか?
 
真壁:そうです。それを告げられた選手は社業に専念するようになるんです。プロ選手はそこから違うチームに移籍したりします。
 
森:そこでやりたいと言っても、出来ないんですか?
 
真壁:新人が入ってくるので、続けられないんですよ。
 
森:じゃあ、もうプロと一緒ですね。
 

『体を大きくしないと戦えないのでプレースタイルを変えた』(真壁)
 
――森選手はラグビーの練習を見たりしますか?
 
森:チラチラ見ています。体が大きいのに、よくあんなに走っていられるなって思います。あの中に入ったら、一発でやられてしまいます(笑)。
 
真壁:いや、意外と中に入ってみると出来ると思いますよ(笑)。
 
森:いやいやいや、出来ないですよ(笑)。タックルされるのが無理だと思います。
 
真壁:ラグビーは、やったことのない人が外から見ると、「無理だ」と思うスポーツなんです。
 
森:サッカーも多少の接触はありますが、手で相手を掴んだりするとファールになります。ラグビーでスライディングはありますか?
 
真壁:スライディングはないですね。足にタックルすることは大丈夫なんですが、サッカーのスライディングみたいに足から相手に向かっていくとペナルティになります。
 
――真壁選手はサッカーの練習を見たことはありますか?
 
真壁:見えにくいところでヴェルディさんは練習をしているので、まだ見たことはありません。けれど、子供たちが練習している姿は見ていますよ。サッカーは子供たちが和気あいあいと出来るスポーツなので、羨ましいと思います。ラグビーは和気あいあいと出来ないですからね(笑)。
 
――ラグビーの試合はご覧になったことはありますか?
 
森:あまり見たことはありませんが、ルールは知っていますよ。友達に室内でやるアメフトをやっていた人がいて、その友達はキッカーだったんですが、タックルを受けて怪我をしてしまったんですよ。ある程度は回復しましたが、まだその怪我が残っていて、その話を聞いたら怖くなり、アメフトとラグビーは怖くて出来ないと思いました。
 
真壁:ラグビーはプロテクターがないので、毎日ウエイトトレーニングをして、怪我をしない体を作っています。サッカー選手はあまりウエイトトレーニングをされないんですか?
 
森:ポジションにもよりますが、ディフェンダーは結構ウエイトトレーニングをしますよ。僕はディフェンダーですが、ウエイトトレーニングはあまりしないんです。以前、一度ウエイトトレーニングをして体を大きくしたんですが、逆に動けなくなってしまったので、あまりウエイトトレーニングをしなくなりました。
 
真壁:僕も社会人になってから、10kgくらい体を大きくしたんですが、それによってスピードが落ちてしまいました。けれど、体を大きくしないと社会人では戦えないので、プレースタイルを変える方法を取りました。
 
森:真壁さんのポジションはどういうポジションですか?
 
真壁:ロックというポジションで、アタックの時は先頭を切って相手ディフェンスの中に突っ込んでいく、切り込み隊長のようなポジションです(笑)。サッカーでも相手にぶつかっていくことはあるんですか?
 
森:サッカーでもピンチの時はぶつかっていくことはありますよ。だから、ぶつかることにも強くないといけないんです。
 
真壁:ラグビーをやっているので、サッカーを見ていて、そういうアグレッシブにぶつかりに行っている選手を見ると、「いいね~」って思っちゃいます(笑)。
 
森:ただし、ぶつかりに行ったら、イエローカードが出てしまいます。1試合で2回イエローカードを出されると、退場になってしまいます。試合が始まって早い段階で、そういうプレーをしてしまうと、次にピンチになった時に、ぶつかりに行けなくなってしまうんですよ。だから僕は、出来るだけそういうプレーをしないよう心掛けています。
 

『相手ディフェンダーの重心を見てプレーする』(森)
 
――試合を見させて頂いて、攻撃の時に森選手は1対1が好きそうに見えるのですが、いかがですか?
 
森:好きですね。昔はもっと好きで、そういうプレーをしていたと思います。僕がディフェンダーを抜いて、そこから得点が生まれれば、相手チームにも、抜かれたディフェンダーにもダメージを与えられるので、その次も攻撃しやすくなるんです。1対1になった時には、相手ディフェンダーの重心を見てプレーするようにしています。逆に僕が1対1でディフェンスをしなければいけない時は、抜かれないようにとは思っていますが、正直あまり得意ではないですね。
 
真壁:小野澤さん(宏時)はウイングでトライを取るポジションなので、相手の重心を見て抜く方向を決めるらしいんですが、僕のポジションは相手の体の中心を目がけて突っ込んでいきます。
 
――真壁選手はサッカーの試合を見ますか?
 
真壁:あまり見ていないんです。僕は仙台出身なので、仙台に住んでいた時はベガルタ仙台の試合を見たことがありました。
 
森:仙台出身なんですね。僕も仙台でプレーしていましたよ。
 
真壁:2001~2002年ですよね。2002年の時は、僕が学生で、仙台の泉中央に住んでいたんですよ。当時住んでいたところが、スタジアム(ユアテックスタジアム仙台)の目の前の所だったんです。その時にサッカーの試合を見ていたんですが、あまり深く入り込めませんでした。
 
――真壁選手が思うサッカーのイメージはどういうものですか?
 
真壁:若くても、年齢が上がっても出来るスポーツなので、入口の幅が広いと思います。その上、日本代表が強くて、どんどん人気が上がっているので、素晴らしいスポーツというイメージがあります。
2019年に日本でラグビーワールドカップが開催されるんですが、まだそこまでラグビーの盛り上がりがないんですよ。先日、サッカー日本代表がヨーロッパでブラジル代表と試合をしましたが、ラグビー日本代表は、世界の強豪国とマッチメイクが出来るほど強くはないので、そこが盛り上がりに欠けてしまっている部分じゃないかなって思います。
サッカーの場合は、強豪国とも試合が出来るので、ファンとしてもその試合を見たくなると思うんです。たとえ0対4で負けたとしても、ブラジルと試合が出来るというだけで、ワクワクしますよね。そこがサッカーとラグビーの大きな違いなのかなって思います。
 
森:ラグビーが一番強い国はニュージーランドですか?
 
真壁:ニュージーランドですね。たぶん、ラグビーを知らない人が見ても、ニュージーランドと日本とでは、ラグビーの実力の差がはっきりと分かると思います。
 
森:サッカーは拮抗した試合になれば、0対0で引き分けということも多くありますが、ラグビーの場合は100点とか入ったりしますよね?
 
真壁:そうなんですよ。2011年にニュージーランドで行われたラグビーワールドカップで、日本代表がニュージーランド代表と試合をしたんですが、7対83で負けました。
 
森:ラグビーの場合は、戦術として守備を重視するということはないんですか?
 
真壁:そういう戦術を取るチームもあります。けれど、ラグビーはフィジカルが重要になってくるので、日本人と外国人との体格の差が大きく、戦術だけではカバーしきれないことがあるんです。そう考えると、サッカーの場合は、体格差という部分では、そこまでハンディキャップはないんですか?
 
森:いや、サッカーでもフィジカルの差はありますね。スピードも違いますし、体の強さも違います。日本人の強さの部分でよく言われているのは、運動量や細かなボールさばきは速いので、パスしたり走ったりということをしつこく繰り返すことで、相手が外国人選手でも点を取ることは出来ると思います。けれど、日本人選手と外国人選手では体格差があるので、サイドから高いボールを蹴られて、それをヘディングでドーンってされちゃったら、終わりですよ。
 

『ラグビーはなかなか差が縮まらない』(真壁)
 
――Jリーグが出来たことが、サッカーのレベルアップに繋がっていると思いますか?
 
森:そう思いますよ。海外でプレーする選手も増えてきているので、レベルアップしていると思います。ただ、正直なところ、14年間プロ選手としてプレーしていますが、レベルアップしているという実感は分からないんです。
 
先ほど日本代表とブラジル代表の話がありましたけど、ブラジルが本気を出していたかどうか分かりませんが、4点も取られて負けていますよね。その結果は、十数年前と同じような感じがします。ブラジル戦の前に、日本代表がフランス代表に勝利しましたが、勝利したこと自体は素晴らしいことだと思いますが、レベルが上がったことで勝利したのかは分からないですね。
けれど、日本代表の立場として、昔はワールドカップに出場出来ればOKという雰囲気があったんですが、今は出場出来なければダメという雰囲気に変わってきているので、そういうことを踏まえれば、少しはレベルアップしているのかなって思います。
 
真壁:ラグビーの場合は、トップリーグが出来たことで、確実にレベルアップしていると思います。けれど、海外のレベルも上がっているので、なかなか差は縮まらないですね。2011年までにラグビーワールドカップは7回開催されていて、その全てに日本代表は出場しているんですが、1勝しかしたことがないんです。引き分けも2回だけです。
今のトップリーグには、海外から素晴らしい外国人選手が入ってきて、リーグ自体のレベルも上がっていると感じています。ただし、それが日本代表に直結しているかと言えば、まだまだだと思うんですよ。
 
森:なぜラグビーは日本代表に外国人選手が入れるんですか?
 
真壁:日本人に帰化している選手もいますし、満3年以上日本に住んでいて、他の国の代表に選ばれていなければ、外国籍の選手でも日本代表になれるんです。そういう制度があり、それによって日本代表は外国人選手に力を借りているということもあると思います。けれど、今の日本代表は、日本人選手が多く選ばれています。
 
森:サッカーでも国籍を変えて、代表に選ばれる選手がいますが、ラグビーはそういう選手が本当に多いと思っていたんですよ。
 

『キャプテンマークをつけて初めて勝った時は嬉しかった』(森)
 
――キャプテンとして、試合に負けた後や悪い流れの時に、メンバーを集めて何か話をするということはありますか?
 
森:これまでに試合に勝った時でも話をしてきていて、もうチームのみんなは分かっていることなので、いま試合に負けたからといって、特に全員を集めて話をするということはないですね。
 
――キャプテンとして嬉しかったことは?
 
森:キャプテンマークをつけて初めて試合に勝った時は嬉しかったですね。もし自分がキャプテンになって、試合に勝てなくなってしまったらどうしようという思いがあったので、まずは1回勝ってホッとしましたね。その後は勝率も上がって良かったと思っていたんですが、また少し前に勝率が下がってきてしまったので、勝率が上がったことは、僕がキャプテンになったこととは関係なかったと思いました(笑)。
 
真壁:僕は常にキャプテンというプレッシャーを感じています。プレッシャーはありませんか?
 
森:僕は名前だけのキャプテンで、試合前にコイントスをするためだけのキャプテンなので(笑)。
 
真壁:自分の名前にキャプテンとつくと、キャプテンとして何かをしなければいけないんじゃないかという気持ちにはなりませんか?
 
森:それはありますよ。僕は試合中に熱くなってしまうので、そのままプレーで表すのではなく、冷静になろうとします。けれど、それ以外はいつも通りプレーしています。
 
真壁:僕は何かしなければって考えてしまうので、チームにいる先輩方にアドバイスをもらって、そこでやっと平常心に戻れるという状況です。
 
森:僕も同じですよ。チームには年上の選手がたくさんいるので、その人の話を聞いたりしています。やっぱりキャプテンとして臨んだ試合で勝つと嬉しいんじゃないですか?
 
真壁:ほっとしましたね。昨シーズンまではずっと勝っていたのに、監督とキャプテンが変わって負けたら、嫌じゃないですか。
 
森:それは嫌ですね。
 
――それを乗り越えて、現在7連勝中ですよね。嬉しさを感じていますか?(※サンゴリアスはトップリーグ第7節を終わった段階で7勝0敗の1位)
 
真壁:嬉しさは全く感じていないですね。毎週、次の試合のことを考えていて、いつの間にか7節まで終わったという感じです。嬉しさを感じるのは、分からないですが、優勝した時だと思います。これからの試合でもいつも通りプレーすることが大事だと思いますが、どうしてもキャプテンとなると、いつも通りのプレーが出来なくなってしまいます。何かいつも通りプレーするアドバイスを頂けませんか(笑)?
 
森:それは性格なんじゃないですか?真壁さんは責任感があって、僕は適当で責任感がないんですよ(笑)。僕は真壁さんの性格は良い性格だと思いますよ。
 
――Jリーグは残り試合も少なくなって、J1昇格に向けて大事な試合が続くと思いますが、これからの試合をどう戦っていこうと思っていますか?(※全42試合中39試合を終えて、7位/上位2チームが自動昇格、3位~6位のチームはJ1昇格プレーオフに出場)
 
森:これまでも負けられない試合でしたが、ここまで来ると、残りの試合は今まで以上に本当に負けられない試合です。今年1年目の選手が自由に動けるように、オッサン連中が上手くやってあげれば、勝てるんじゃないかって思っています。メンバー的にはJ2の中では良い選手が揃っている方だと思うので、上手くサポート出来ればと思っています。うちのチームには高校生もいて、そういうフレッシュな選手の方が、対戦相手も分からないと思うので、そういう選手が頑張ってくれると良いと思います。
 

『ラグビーに集中出来る環境がある』(森)
 
――ラグビーからサッカーにメッセージをお願いします
 
真壁:サッカーは今、日本で一番人気のあるスポーツですし、スポーツ全体を引っ張っていってもらって、それに対してラグビーもしっかりとついていって、2019年のラグビーワールドカップを成功させたいと思いますので、お互いに頑張りましょう。
 
森:ちなみに真壁さんは何歳なんですか?
 
真壁:僕は25歳です。
 
森:ラグビーは年齢が上の人は何歳くらいですか?
 
真壁:サントリーの中では、33歳、34歳くらいです。リーグの中では40歳を超えている選手もいます。
 
森:うちには38歳、39歳という選手がいますからね。サッカー選手としては珍しいですよ。僕は今年32歳なんですが、33歳、34歳、35歳の選手もいて、まだ僕よりも年上がいるので、まだまだ頑張らなければいけないと思っています。
 
真壁:チームとして、全体的な年齢層は高いですか?
 
森:中間層の選手が少ないですね。若い選手はほとんどが10代~20代前半です。ラグビーは大学を卒業しないとチームに入れないんですか?
 
真壁:企業スポーツなので、根本的な部分で、会社員としての採用という形になっているんだと思います。もし高校卒業してチームに入る選手は、プロ選手として契約をする形になります。サントリーではほとんどありませんが、トップリーグのチームの中には、そういった形で若い選手と契約しているチームはあります。けれど、高校を卒業したばかりの選手と社会人では、体の大きさが違うので、怪我をする可能性が大きいですね。
 
――森選手からラグビーに対するメッセージをお願いします
 
森:ラグビーの良いところって、企業スポーツで、母体がしっかりしていると思うんですよ。Jリーグのチームは、潰れるという問題もあり、チームがなくなるという心配もあるんです。そういう心配のない大企業が母体となってチームを持ってくれているという環境は羨ましいですし、ラグビーに集中できる環境があると思います。
 
――今シーズンのキャプテンとしての目標は?
 
森:プレーオフに出場出来れば、少しだけ試合数が増えますが、もう残りの試合がわずかなので、残りの試合でチームを引っ張って、最後に監督を胴上げ出来るように頑張りたいと思います。
 
真壁:ラグビーは2月24日まで試合がありますが、1試合1試合大事にして、昨シーズンのチームよりも弱いとは思われたくないので、昨シーズンのチームよりも強いチームを作って、優勝出来るよう貢献したいと思います。
 
 
   (インタビュー&構成:針谷和昌/編集:五十嵐祐太郎)[写真:長尾亜紀]

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